美容に関するテクニックから、ときにはライフスタイルについて、全方向に経験豊かなアラフィフがズバズバ斬りつつも、親身にじっくりお答えする美容研究家・岡江美希さんの「お悩み相談室」。今回は「新しい生活様式」にも活用できそうな、「おひとり様」の心構えについてです。
Contents 目次
【お悩み】ますます「ひとり行動」が加速しているのですが、私はこれでいいのでしょうか
ひとりで行動し、外食したりする「おひとり様」が好きなのですが、人の目が気になってしまいます。ステイホーム期間は、たまに寂しく感じることも…。
岡江さんはどう思われますか?
【岡江アドバイス!】
ここ数か月で、世の中の「外食事情」ががらりと変わってしまいましたね。
2020年5月下旬には、各県の新型コロナウイルス感染拡大にともなう緊急事態宣言は解除されたものの、どこも感染予防対策に必死な様子が伝わってきます。こうなるとますます「おひとり様」が加速するのではないでしょうか。この非常事態をよろこんでいるわけでは、決してありません。私のような「おひとり様大好き」な人は、今推奨されているような生活様式にマッチしている気がするのです。
ひと昔前ですと「おひとり様」の外食は、恥ずかしいなんて意見もありましたよね。でも今は「大勢での会食」はリスクの高い行為。おひとり様は、その点安心です。以前はネットで「おひとり様 外食」と検索すると、「おひとり様大歓迎!」みたいな飲食店がたくさんヒットしましたが、これからは「おひとり様でも当然です」みたいになっていくかもしれませんね。
少し高級なお店の場合、テーブルをひとりで占領するのは気がひける…と思うなら、「二人前」たいらげる気合で行くべし! です。私はいつもそうしていますが、そのほうがお店の人がうれしそうにしている気がするんですよね(笑)。
最近は、名店のテイクアウトメニューも充実していますから、おひとり様生活がますます盛り上がっています。でも家でひとりで食べるのは味気ない…となりますか? それなら「自分は貴族」と思うんです。私はおひとり様をこよなく愛していますので、それがむしろうれしいのですが、それでも「ああ、私は貴族!」って思っていますよ。今の世の中で飲み会したい、大勢で外食したいと思うなら、思考を変えましょう。さあご一緒に「私は貴族!」。
ところでなぜ貴族なのか? それはお城の中で巨大なテーブルにつき、端と端に座るからです。静寂の中で食事をする姿が思い浮かぶでしょう? でも、私たちはリアル中世の貴族みたいなことにはなりません(中世に行ったことないけど)。なぜなら、TVや動画という友達がいるから! 今の時代「おひとり様=孤独」って時代じゃないんじゃないでしょうか。
私は家でとことんおひとり様を楽しみたいとき、仕事へ行く前にいつもよりちょっと豪華な食材を冷蔵庫に仕込んでおきます。そうすると仕事中に頭に浮かぶのは、冷蔵庫で解凍中の飛騨牛…。家に帰ったらひとり用の七輪を出し、炭で焼くのよ~。ワインはとっておきの赤ワインを開けよう…こんなことを考えていたら、帰宅が楽しみで仕方ありません。外でこれを食べたら、何万円⁉ という食材をネットで数千円で手に入れらると考えるとお得感があります。
最近ハマっているのは、「糖質オフ」の日本酒と「普通」の日本酒をハーフ&ハーフにブレンドして、熱燗にすること。これ、外食では絶対にできないでしょう(笑)? カロリーオフにもなるし、おすすめです。
おひとり様のステイホームを楽しめると、ひとりで生きていくのってなんて楽しい! なんのガマンもいらないわ! と、気持ちが優雅になっていきます。大勢でにぎやかに過ごす人たちががうらやましく感じるのは、まだまだ心の平民。貴族になりきり、おこもり生活を楽しみましょう。もちろん、家族はかけがえのない宝物です。でも私は今、おひとり様を満喫しすぎて誰かと暮らすのはもう難しいですね。だったら思考を変えて、前向きに楽しみます!
取材・文/木下 頼子