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通勤にも、通学にも、観光にも! シカゴの街をさっそうと走る青い自転車

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シカゴ市内のあちらこちらで見られるレンタル自転車置き場

ほかの人と自転車をシェアし、好きな場所から好きなタイミングで自転車が乗れるというサービスは、日本ではレンタサイクルやシェアサイクルなどと呼ばれ、全国各地で見られるようになりました。ここアメリカ、イリノイ州のシカゴでもこうしたシェア自転車はなくてはならない存在です。ダウンタウンのメイン道路、南北に走るミシガンアベニューを観光していると必ず目にする青い自転車が、まさにそれ。2022年の5月には、気軽にシェアできる電動スクーターも登場し、自転車と並んで欠かせない存在に。そんなシカゴの街のシェア事情をご紹介します。

監修 : ホリコミュニケーション/編集者 (編集者)

ホリコミュニケーションLLC
2007年より海外企画編集会社を設立。ハワイにオフィスを設ける。アメリカ、イタリア、イギリス、スペイン、アジアなど50名ほどのライターを登録、世界の情報を日本の雑誌、ウェブマガジン等へ提供している。www.horicomm.com

Contents 目次

歩き、カーシェア、電車より簡単でエコな乗りもの。それが自転車

レンタル自転車
観光はもちろん、通学、通勤など日常用に使われるシェア自転車。1回、1日、1か月など、さまざまな料金システムで利用できます

シカゴの街を散策する際にとっても便利で軽快に楽しく乗れる貸自転車のDivvyは2013年、75か所のステーションに750台の自転車を設置し、連邦政府の助成金とシカゴ市の融資プログラムなどを得てスタートしました。

コロナ禍が終息に向かい観光客が戻るなかで、気軽に自転車に乗り、地元民の気分で観光ができるこのシステムは人気で、観光客を誘致するうえでの一助となっています。また、シェアサイクルを使うことにより、その使用料がシカゴ市内への経済効果へとつながっています。

このようにシステムが利用されることによって、シカゴの経済回復 、交通渋滞の緩和、大気汚染防止などに貢献ができ、近年問題となっている欧米人の肥満などの健康対策にもひと役買っています。2016年にはイリノイ州からの助成金もあり、Divvyは近隣の都市エバンストンにもサービスの範囲を広げたため、さらにこの水色のレンタル自転車(シェアバイク)を目にする機会が増えてきました。
今や観光客や住民、企業勤めの人などあらゆる人たちが、公共の道路を利用するのに、便利で環境にやさしくSDGsにもかなった交通手段として自転車を走らせています。

今の時代に合ったシステムで簡単レンタルが人気

レンタル自転車
レンタルバイクステーションにある機械。スマートフォンから操作後、使えます

シカゴ市内と隣接する近郊の街にも拡大されて利用されているDivvyは、3.30¢(セント)で30分乗り放題のシングルライドに始まり、3時間乗り放題のコースや、1か月の間、毎日好きな時間に1日合計45分まで乗り放題 のコースなど、用途や利用時間に合わせてさまざまな使い方ができます。

QRコード
自転車についているQRコード。これをスマホで読みとりロックを解除したあと、使用が可能に

レンタルする際は、携帯電話でダウンロードしたアプリや専用のキオスクから申し込み、料金を前払いします。その後は最寄りのステーションから手軽に自転車をレンタルするだけ。日本でも同様のシステムがありますが、何より便利なのは、自転車を借りた場所に戻さなくてよいことではないでしょうか。エリア内にステーションは多数あるので、目的地の近くにあるステーションに返却すればOKです。

現在のDivvyには立ち上げ当初から活躍しているオリジナルタイプのThe Classic Bike、ペダルが軽い電動自転車のThe Original Ebike、スタイリッシュに改良されサドルの高さが調節でき、遠くからでもよくわかる強力なイルミネーションタイプのライトリングがついたDivvy’s Newest Ebikeなどの3種類が利用されています。

そして最近では自転車と同じステーションでスクーターも利用できる国内初のシステムが2022年6月から立ち上がり、1000台のスクーターがすでに街を走り抜けています。

シカゴの人気サイクリングコースをシェアバイクで満喫

レンタル自転車
ミシガン湖周辺でも、散歩や観光など好きな目的でレンタルバイクを簡単に利用することができます
レンタル自転車
イリノイ大学の敷地内に設置されたレンタルバイクは生徒などが使用

メイン道路にある自転車専用レーンは、わかりやすい自転車のマークが道路に描かれ、矢印と共にその区域が見やすく色づけされている場所もあります。イリノイ州では日本と同じく自転車にも自動車と同じ法律が適用され信号や標識などに従わなければなりませんが、もちろん観光として、一般道でない場所も走ることが可能です。街なか以外のシカゴ観光を自転車で気持ちよく回りたいという、そんな方におすすめなコースがいくつかあります。

ミシガン湖を真横にして走るレイクフロントトレイルノースはそんなコースの代表例。シカゴの高層ビル群とミシガン湖の両方を見渡せる、湖岸に沿ったトレイルは走行の価値ありです。シカゴ観光の目玉のひとつで、エンタメ、食事、ショッピングなどが楽しめる街並みとミシガン湖を一望できる場所にあるNavy Pier(ネイビーピア)や、シカゴ観光ではずせない、博物館などが建ち並ぶ美しい景色が目を引くMuseum Campus(ミュージアムキャンパス)などをレンタル自転車で優雅に見て回り楽しむことができます。

また、シカゴ市内には観光客が乗って散策できるpedicab(3輪の自転車タクシー)や bike taxi(バイクタクシー)があり、こちらも最近は人気です

シカゴ市内で人気のpedicab(3輪の自転車タクシー)
シカゴ市内で人気のpedicab(3輪の自転車タクシー)

シカゴにいらしたときはぜひシェアバイクを活用し、シカゴの住人になった気分で街を楽しんでみてください。

〈参考〉
Divvy
https://divvybikes.com

Divvy Scooter
https://divvybikes.com/how-it-works/scooter

シカゴ市のサイトに掲載された国内初のシェア電動バイクの記事
https://www.chicago.gov/city/en/depts/cdot/provdrs/future_projects_andconcepts/news/2022/may/divvy-becomes-first-u-s–bikeshare-system-to-incorporate-ebike-c.html

シカゴのレンタルバイクとツアーのサイト
https://freetoursbyfoot.com/chicago-bike-tours-rentals

取材・文・写真/脇方真由美

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