健康効果や美容効果が期待できる紅茶。ティーバッグではなく本格的にリーフティーをいれたい。でも、ちょっと手間がかかりそうなイメージも…。そこで、日本紅茶協会認定ティーインストラクターの森田麗子さんに、紅茶を1杯からいれられる簡単なアイテムと、おいしくいれるポイントを教えてもらいました。
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1人分ならフィルターつきカップがおすすめ
ティーバッグよりリーフティーのほうが香りが高そうだし、いろいろな茶葉が売られていて興味がわきます。でも、リーフティーはいれるのに手間がかかりそうな感じがします。
「私も1人分の紅茶をよくいれるのですが、リーフティーを使うときはティーフィルター(茶こし)つきのグラスを使うと手軽ですよ」と森田さん。
「ガラスのカップの中にティフィルターがついているもので、一部のファミレスにもあるので見たことがある人も多いのではないでしょうか? いろいろなメーカーのものがあるのですが、私はガラスカップが二層構造になっているボダムというメーカーのものが使いやすいので愛用しています」
ガラスのカップだと紅茶が冷めやすい気もしますが、利点もあるそうです。
「やはりガラスカップは、保温力は低めですが、紅茶を適温にしやすいという利点があります。紅茶がおいしく感じる温度は65~70度といわれています。ガラスカップでいれることで早く適温になりますし、紅茶の色が見えるので、好きな濃さに調節しやすいところがいいんです。ですから、仕事の合間などに手軽に飲みたいときはガラスカップを使い、ゆっくり飲みたいときは保温力の高い陶器などのポットやカップを使うなど使い分けるといいと思います」
そういったカップを使うときも、おいしくいれるポイントがあるのだそう。
「基本的にはポットでいれるときと同じで、茶葉がきちんと抽出されるように、沸かしたての熱湯を使うようにしてください。カップだと茶葉がお湯に触れる面積が小さくなるのでポットでいれる場合よりは風味が落ちますが、熱湯を使うことでおいしさをアップさせることができます」
1杯でもポットでも。おいしいいれ方をおさらい
ここで、おいしい紅茶のいれ方を改めて教えてもらいました。
1. ポットやカップを湯通しして温めておきます。
2. ポットに茶葉を入れて、沸かしたての熱湯を注ぎ、ふたをします。
3. 茶葉をしっかり蒸らしたら、カップに注いで、できあがり。
「これが基本的ないれ方です。ちょっとめんどうに思えるかもしれませんが、手順を踏んだほうが、おいしい風味を最大限に引き出せるんですよ」
やはり、沸かしたての熱湯を使うというのが大きなポイントになるのだそう。
「熱湯を使うことで、カフェインやカテキンといったさまざまな成分をしっかり抽出することができるんです。適度なカフェインやカテキンもおいしさのポイントのひとつなので、100度~98度くらいの熱湯でいれると、もっともおいしさを引き出せます」
また、水のおいしさも重要なのだとか。
「スリランカで飲む紅茶と、日本で飲む紅茶の味は違います。日本でも名水といわれる水を使うと紅茶もおいしくなるんです。それはやはり水の違いが大きいんですよね。日本の水はカルシウムやマグネシウムの含有量が少ない軟水で、欧米は硬水が多いのですが、一概にどちらがいいとはいえません。
ただ、硬度が高いと鉄分などの成分に反応してお茶の色が黒くなってしまうというといった特徴もあるので、少し軟水を入れたほうがお茶の色がきれいで、味もおいしかったりします。結局は、水自体がおいしければ、その水でいれた紅茶もおいしいということなんです」
それならペットボトルのミネラルウォーターを使うのがベスト?
「ペットボトルのミネラルウォーターも、そのまま使うよりもっとおいしくするコツがあるんですよ。ペットボトルの水の中には空気がほとんど含まれていないので、一度開栓して、再びキャップを閉めて水に空気を混ぜるようにボトルを数回振ってから沸かすようにしてみてください。このちょっとしたひと手間でおいしくなりますよ」