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オーガニックフードは体重を増やさない? 「サステナブル」な食事はダイエットに効果
最近、国際的に注目されている言葉「サステナビリティ(sustainability)
」。「持続可能性」「持続することが可能な」という意味で使われ、社会や環境、経済を将来にわたって持続可能にしていくという考え方を指します。こうした世界的な情勢の変化もあって、食べものも持続可能(サステナブル)な形で生産することが求められています。このたびフランスから、サステナブルな食生活を送ると、太りづらくなることが示されました。社会的によいことがダイエットにつながるということで、一石二鳥といえるかもしれません。
Contents 目次
「持続可能性」はダイエットによい?
「サステナビリティ」「オーガニック」「エシカル」といった言葉をよく聞くようになりました。サステナビリティとは持続可能性という意味ですが、食品の分野では工業的に生産された肥料や農業を使い、無理に生産量を増やさない永続的な仕組みが注目されています。オーガニックも、工業的に作られた肥料や過剰な農薬などを使わずに育てられた農作物。これは持続可能性とも無縁ではありません。エシカルも環境などに配慮することを意味し、サステナビリティに通じる考え方です。こうしたサステナブルな考え方が健康にとっても意味があるそう。
このたびフランスの研究グループは、こうした食事の持続可能性をスコア化して、点数が高い場合に体重にどんな影響があるのかを検証しました。1万5626人のデータから「サステナブル・ダイエット指標(SDI)」を計算。食事のサステナビリティを、4つのテーマ(環境、栄養、経済、社会文化)で、4(最も低い)~20(最も高い)ポイントで採点。サステナブルな食事と、時間の経過による体重の増加や、太りぎみや肥満症のリスクの関連性を調査したのです。対象者は2014年から2018年の間毎年、身長と体重を報告しました。
社会にも個人にもメリット
その結果、判明したのは、持続可能性のスコアが高い食事をとっている人は、体重が増えづらいこと。追跡調査期間中に281人が肥満症、777人が太りぎみと診断されましたが、サステナブル・ダイエット指標(SDI)が高いほど、太る危険性が低下することが示されました。社会的にも求められているサステナビリティですが、ダイエットや美容など個人にもメリットをもたらしてくれる可能性があるようです。
日々の食生活を考えるとき、積極的にオーガニックフードなど持続可能性に通じる食事をとるような工夫をすると思わぬよい効果につながる可能性も。“食事のサステナビリティ”を意識してみるとよいかもしれません。
<参考文献>
Adherence to sustainable dietary practices may help prevent future weight gain
https://nutrition.org/adherence-to-sustainable-dietary-practices-may-help-prevent-future-weight-gain/
Association between sustainable dietary patterns and body weight, overweight, and obesity risk in the NutriNet-Santé prospective cohort
https://academic.oup.com/ajcn/advance-article/doi/10.1093/ajcn/nqz259/5613092