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梅雨どきの作り置き、じつは注意が必要? 食のプロが教える5つの食中毒対策

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梅雨の作り置き

忙しい毎日の食事作りを助けてくれる、作り置きおかず。週末にまとめて準備しておけば、平日のごはん作りやお弁当にも役立ちますよね。

一方で、気温や湿度が高くなる梅雨どきは、保存方法に注意が必要です。何気なく行っている「食べ残しをもう一度保存する」「しっかり冷めるまで常温に置く」といった習慣が、食中毒のリスクにつながることもあります。

栄養士ラボ®を運営する株式会社エミッシュが栄養士・管理栄養士100人を対象に行った調査では、家庭の作り置きおかずで注意したい行動や、有効な食中毒対策が明らかになりました。今回は、梅雨どきの作り置きで見落としがちなリスクと、作り置きを安全に楽しむために知っておきたい5つのポイントをご紹介します。

Contents 目次

ついやりがちな作り置きのNG習慣

まずは、栄養士・管理栄養士100人が「食中毒リスクを高める」と感じている行動から見ていきましょう。上位に挙がったのは、どれも家庭で思い当たるものばかりでした。

もっとも多かったのは、「食べ残しを再び保存し、翌日以降に食べる」で37%。一度食卓に出したおかずは、口をつけた箸やスプーンが触れることで、菌が付着する可能性があります。そのまま保存して翌日以降に食べると、菌が増えるリスクが高まってしまいます。

「少しだけ残ったから、明日食べよう」と思うことはありますよね。ただ、梅雨どきはとくに慎重に。作り置きは、食卓に出す前に食べる分だけ取り分けておくことが大切です。

次に多かったのは、「調理後、しっかり冷めるまで常温で放置する」で32%。熱いまま冷蔵庫に入れると庫内の温度が上がるため、「粗熱をとってから冷蔵庫へ」と考える人は多いはずです。

ただし、完全に冷めるまで長時間置いてしまうと、菌が増えやすい状態を作ってしまうことがあります。大切なのは、常温で長く置くのではなく、できるだけ早く冷ますこと。梅雨から夏にかけては、調理後の冷まし方まで意識しておきたいですね。

3つ目に挙がったのは、「再加熱が不十分」で15%。作り置きおかずは、食べる前に温め直せば安心と思いがちですが、加熱が足りないと中心部まで十分に温まらないことがあります。

とくに電子レンジは加熱ムラが起こりやすいため、途中で一度混ぜたり、向きを変えたりするひと手間が大切です。カレーやシチューのようにとろみのある料理は、外側だけが熱くなり、中心部まで熱が通りにくいこともあります。

食のプロが意識している5つの基本

では、作り置きを安全に楽しむためには、どんなことに気をつければよいのでしょうか。調査では、食中毒リスクを減らすために有効だと思う対策として、いくつかのポイントが挙がりました。ここでは5つにまとめてご紹介します。

1.中心までしっかり加熱する

まず意識したいのが、「中心までしっかり加熱する」こと。調査では70票ともっとも多く、食のプロが基本として大切にしていることがわかります。

肉や魚を使ったおかずはもちろん、煮ものや炒めものも、中心部まで十分に火が通っているかを確認しましょう。作り置きにする場合は、保存する前提であっても、調理の段階でしっかり加熱しておくことが大切です。

というのも作り置きおかずは、電子レンジなどで再加熱すれば安心と思われがちですが、調査では「一度増殖してしまった菌が作る有害な物質は、加熱しても消えない場合がある」という回答が最多で56票も寄せられました。

つまり、食べる前に温め直すことも大切ですが、それだけに頼るのではなく、そもそも菌を増やさない状態で保存することが重要です。

2.調理後は30分以内に冷ます

次に大切なのが、調理後にできるだけ早く冷ますこと。「調理後は30分以内に素早く冷やし、冷蔵・冷凍保存する」は62票と、多くの専門家が有効な対策として挙げています。

管理栄養士・調理師として多様な調理現場を経験し、現在は出張シェフとしても活動する冨田沙織さんは、給食現場では調理後30分以内に20℃以下まで冷却する基準があり、家庭でも早く冷ます工夫がリスク軽減につながるとコメントしています。

冨田沙織さん

家庭で実践しやすい急冷テクニックとしては、「保冷剤を敷く」が39票で1位。続いて「ステンレスバットに移す」が30票、「小分けにする」が20票でした。

深い容器に入れたままだと、中心部の熱が逃げにくく、冷めるまでに時間がかかります。浅い保存容器やステンレスバットに広げる、小分けにする、容器の下に保冷剤を敷くなど、できる範囲で早く温度を下げる工夫をしてみましょう。

3.清潔な保存容器を使う

そして、清潔な保存容器を使うことです。保存容器は、よく洗ってしっかり乾かしたものを使うのが基本。水分が残っていると菌が増えやすくなるため、乾いた清潔な容器に入れることを心がけましょう。

また、保存するときは、食卓で使った箸ではなく、清潔な箸やスプーンで取り分けることも大切です。作り置きは「作る」だけでなく、「保存する」ところまで含めて衛生管理と考えると安心です。

4.作り置きは2〜3日で食べ切れる量を目安に

作り置きは便利ですが、長く保存しすぎないことも大切です。調査では、一般的な冷蔵保存において作り置きおかずを安全に食べられる限界の日数として、「3日以内」が43%、「2日以内」が40%という結果に。約8割の専門家が、2〜3日以内に食べ切ることを目安にしていることがわかりました。

「たくさん作っておけば安心」と思いがちですが、梅雨から夏にかけては、いつもより短めの保存期間を意識することが大切です。作りすぎず、2〜3日で食べ切れる量にしておくと、無理なく安全に続けやすくなります。

5.お酢や梅干しを作り置きにとり入れる

また、調査では、食品を傷みにくくする働き、防腐・静菌効果を活用するために、お酢や梅干しなどを利用している人が82%にのぼりました。

お酢を使ったピクルスやマリネ、南蛮漬け、梅干しを使った和えものなどは、暑い時期にもとり入れやすい作り置きメニューです。さっぱり食べられるので、食欲が落ちやすい梅雨どきや夏にもぴったりです。

ただし、冨田さんもコメントしているように、「傷みにくい」と「傷まない」は別もの。お酢や梅干しを使ったからといって過信せず、保存方法や保存期間には注意しましょう。

作り置きを“安全に続ける”ために

作り置きおかずは、忙しい毎日の食事作りを助けてくれる便利な存在です。だからこそ、安心して食べるためには、作ったあとの保存方法まで見直すことが大切です。

食べ残しは再保存しない。調理後はできるだけ早く冷ます。清潔な容器で保存する。中心までしっかり加熱する。そして、2〜3日以内を目安に食べ切る。

こうした小さな習慣の積み重ねが、家庭でできる食中毒予防につながります。

梅雨どきの作り置きは、少しの工夫で安心感がぐっと高まります。「作り置き=ラク」だけでなく、「安全に続ける」視点もとり入れて、毎日の食事作りに役立ててみてはいかがでしょうか。

エミッシュ:https://www.e-mish.com/news/press_release/9070

 

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