在日イタリア商工会議所(ICCJ)が、10月開催の国際シンポジウム「MeDiet Japan 2026」に向けたプレスイベントを開催! 今回のテーマは「長寿(Longevity)」です。会場では、イタリア・サルデーニャ島の食文化や暮らし、良質な油をとり入れる「オイルファースト」、大人世代が意識したい血糖ケアなど、ムリなく健やかな毎日を目指すヒントが紹介されました。おいしく食べながら、自分らしい健康長寿をかなえるための考え方を、イベントの模様とともにレポートします!
Contents 目次
「MeDiet」とは? 自分の食の選択を、健康の中心に置く考え方

「MeDiet(ミーダイエット)」という名前には、「自分自身と、自分の食の選択を健康の中心に置く」というメッセージが込められています。
「ダイエット」と聞くと、体重を減らすことや食事を制限することを思い浮かべる人も多いかもしれません。けれど、本来は“日々の食生活”や“生き方”にもつながる言葉です。
MeDietが大切にしているのは、誰かの健康法をそのまままねるのではなく、自分の体や暮らしに合う食べ方を、自分自身で選びとっていくこと。
健康に関する情報があふれる今、「糖質は控えたほうがいい」「油は太る」「これを食べれば健康になる」など、さまざまな情報を目にする機会があります。だからこそ、極端に何かを制限するのではなく、自分に必要なものを見極める視点が大切なのだそう。
MeDietは、“自分を健康の主役にする”ための、新しいヘルスケアの考え方と言えそうですね!
長寿の島・サルデーニャに学ぶ、食事と人とのつながり

イベントでは、100歳を超える人が多い「ブルーゾーン」のひとつ、イタリア・サルデーニャ島の暮らしにも注目が集まりました。
在日イタリア商工会議所事務局長のダヴィデ・ファントニさんは、現在92歳になるお母さまについて紹介。毎日ジムで体を動かし、夕方には友人とアペリティーボ(イタリアで親しまれている夕食前の食前酒と軽食を楽しむ習慣)を楽しみ、週末にはダンスに出かけるなど、今もアクティブな毎日を送っているそうです。
健康長寿を支えるのは、食事だけではありません。地中海食を中心とした食文化、日常的な身体活動、人とのつながり、そしてこれからの楽しみを持つこと。こうした要素が重なることで、心と体の健やかさにつながっていくのだと感じられます。
これは、FYTTE世代にとっても大切にしたい視点ではないでしょうか?
健康のために何かを“削る”のではなく、体がよろこぶ食事を選び、人と笑い合い、ムリなく体を動かし、自分なりの楽しみを持つこと。それこそが、年齢を重ねるほど大切にしたいセルフケアなのかもしれません。
良質な油を味方に。イタリア流“オイルファースト”という新習慣

ゲストとして登壇した北里大学北里研究所病院の糖尿病専門医・山田悟先生は、これまでの栄養学の常識が変わりつつあることを紹介しました。
山田先生が提案するのが「オイルファースト」。食事のはじめに、オリーブオイルやナッツなどに含まれる良質な油をとり入れることで、食後の血糖値の上昇をおだやかにすることが期待できるといいます。

会場では、パルミジャーノ・レッジャーノにエキストラバージンオリーブオイルをかけたひと皿が振る舞われました。チーズのうま味にオイルの豊かな香りが重なる、シンプルながら満足感のある味わいです。
サラダにオリーブオイルをかける、ナッツを少量添える、パンやご飯の前にオイルを使った前菜を楽しむなど、小さな工夫なら毎日の食事にもとり入れやすそうです。
サルデーニャの伝統パスタ「フレグラ」から感じる、食べる楽しみ
試食では、サルデーニャの伝統的なパスタ「フレグラ」も登場しました。つぶつぶとした小さなパスタを、ソーセージ、フェンネル、玉ねぎのソースで仕上げた、香り豊かなひと皿です。

料理を担当したシェフの馬場さんは、「サルデーニャの人々は本当に元気で、ランチに5〜6時間かけてずっと話しているんです」と紹介。食事が単なる栄養補給ではなく、人とつながる時間になっていることも、サルデーニャの暮らしの特徴です。
ゆっくり食べ、たくさん話し、笑い合う。そんな時間も、心の満足感や日々の活力を支えているのかもしれません。
大人の血糖ケアは、未来の自分を守るためのセルフケア

健康長寿を考えるうえで、注目したいのが「血糖ケア」です。
血糖値は糖尿病の人だけのものではなく、日々の元気や集中力、将来の健康にも関わる大切な指標です。食後に血糖値が急上昇し、その後急降下する「血糖値スパイク」は、だるさや眠気、空腹感につながることもあります。
山田先生は、極端な糖質制限ではなく、血糖値をゆるやかに上げる食べ方が大切だと話します。野菜、豆類、魚、オリーブオイル、ナッツなどをとり入れる地中海食は、おいしさと健康を両立しやすい食事スタイルです。
好きなものを楽しみながら、自分のコンディションを整える。そのためのひとつの方法として、血糖値を意識することが、これからより身近になっていきそうです。
食事は“栄養補給”だけじゃない。人と楽しむ時間も健康の一部

さらに、イタリアの食文化について考えるうえで欠かせないのが、食事を人と一緒に楽しむ時間です。
イベントでは、ワインやビールなど、アルコールを含む食事についても話題に上がりました。
もちろん、お酒は体質や健康状態によって注意が必要で、飲みすぎは避けたいものです。一方、イタリアの食文化では、食事とともに会話を楽しむことや、人とつながる時間を持つことも、豊かな人生を支える大切な要素とされています。
大切なのは、お酒そのものを健康法としてとらえることではありません。「誰かと食卓を囲み、心地よい時間を過ごす」ということです。
よく食べ、よく話し、よく笑う。そんなひとときも、心の健康を支えてくれる大切な栄養なのかもしれませんね!
10月に東京で開催。「MeDiet Japan 2026」に注目
2026年10月16日(金)・17日(土)の2日間、東京・国際連合大学本部 国際会議場ホールで、国際シンポジウム「MeDiet Japan 2026」が開催される予定です。
テーマは「長寿(Longevity)」。世界的な長寿研究の専門家をはじめ、医療、栄養、スポーツなど、さまざまな分野の専門家が集まり、健康に長く生きるためのヒントを多角的に議論します。
「健康寿命を延ばしたい」「年齢を重ねても自分らしく過ごしたい」「食事をもっと前向きに楽しみたい」。そんな思いを持つ人にとって、MeDietは、これからの健康習慣を考えるきっかけになりそうです。
【イベント開催概要】
名称:MeDiet Japan 2026
開催日時:2026年10月16日(金)・17日(土)
会場:国際連合大学本部 国際会議場ホール(予定)
テーマ:長寿(Longevity)
取材・文/FYTTE編集部



