過去に失敗したことを引きずって何回も同じミスをくり返してしまう悪循環......このような経験に心当たりのある人もいるのでは? 同じ失敗をくり返すと自分ってダメダメだなと思ってしまいますが、これは能力の問題ではなく自分の心のクセのせいかも。一回完結の体験型 瞑想講座 『NG習慣を捨てる 心のダイエット』に参加し、瞑想ヨガインストラクターの椎名慶子先生に、ネガティブを導く習慣やクセから抜けだすための瞑想レシピを教えていただきました。
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瞑想の効果って?
瞑想とは、1つのことに集中してスッキリとするサイクルを意図的につくるもの、と椎名先生は言います。
たとえば、普段の生活の中で、仕事中は「早く仕事を終わらせてヨガをやりに行きたい」と考え、仕事を終えヨガをしている時には「早く家に帰って寝たい」と考え、寝る前には「明日は仕事で○○をやらなきゃ」と仕事のことを気にする。みなさんも思い当たる節があるのではないでしょうか。でもこれは椎名先生によると、疲れる生活スタイルなのだそう。仕事のときは仕事に、ヨガをやるときはヨガに集中するためには、心を静めて集中力を高める瞑想が効果的なのです。
また、瞑想を続けると、脳の構造が変化するということもわかってきており、感情の調整ができるようになる、雑念の制御がきくようになる、集中力や記憶力が増す、睡眠の質がアップする、体の調整ができるようになると言われています。
瞑想の3つのステップ
瞑想はまず集中することから始まり、瞑想状態へと入っていきます。この行動や状態の変化はこれらの3つのステップで表わされるのだそう。
STEP1 ダーラナー(集中)
「リラックスして1つのところへ意識を向けます。ぐっと集中しても2分くらいで疲れてしまうので、リラックスして。この状態のときは雑念が出てくるのが普通です、それでいいんです。雑念が出てきたらそれに気づいてもう一度集中する、これをくり返しましょう」(瞑想ヨガインストラクター 椎名慶子先生)
STEP2 ディヤーナ(瞑想状態)
「ダーラナーを続ける先に必ずあるのがディヤーナ。雑念がでてこない、でてきてもスーッとどこかにいってしまい、心が動揺しない安定した状態です」
STEP3 サマーディ(深い瞑想状態)
「ディヤーナを続けると、心がピタッと静まり、感覚や感情が止まり頭の中が空っぽの状態になります。これがサマーディ。もっとも純粋な自分が現れ、世界との一体感を思い出します」
1~3のステップには垣根がなく、瞑想中に自然と行ったり来たりと移行し続けるものなんですって!
初めての人でもOK! 家で簡単にはじめられる瞑想レシピ
NG習慣を抜け出して新しい自分に生まれ変わるためには、瞑想をして心が静まったときに、なりたい自分をまるで本当になっているかのように明確にイメージし、心の中で言葉として唱えること。それでは、椎名先生から教わった呼吸に集中する瞑想のススメ方を紹介します!
1:安定する姿勢をとる
リラックスできる場所に座る。(イスに座っても床に座ってもOK。)お尻を少し後ろに引いて、胸を高く、頭のてっぺんで空をさわるようなイメージで背すじをすっと伸ばす。足や手の位置は好きなところにおく。
2:カウント呼吸 呼吸に集中する瞑想
- 鼻の奥に意識を向けて、ゆっくりと鼻から「1,2,3,4」と4カウントで息を吸い切る。
- 自然と息が止まった状態のまま「1,2,3,4」と4カウントキープ。
- 最後にゆっくりと「1,2,3,4,5,6」と6カウントで息を吐き出す。
「基本はゆったりと3回深く呼吸をすることですが、心が落ち着くまで何回でも続けてOK。5回呼吸をするとだいたい1分半、10回呼吸をすると3分程度で終わります。回数を数えなくても、タイマーなどをかけて『3分間呼吸する』という風に行うのもおすすめです!」(瞑想ヨガインストラクター 椎名慶子先生)
3:願いを心のなかで3回唱える
呼吸をし心が整った状態で、心の中で願いを3回唱えます。唱えるときにはそうなっている自分の姿を明確にイメージして。唱える言葉は断定的な現在形、肯定文の言葉にする。
例)私はいつも健康で幸せです。(健康で幸せに生きている姿をイメージ)
例)私は常に冷静で正確な判断ができています。(常に冷静で正確な判断ができているところをイメージ)
「瞑想は朝と夜の2回行うのがおすすめです。ハミガキするように5分ずつ続けていくことで、根本的なネガティブの傾向が薄くなっていきます。朝だけ、夜だけが難しい場合、ごはんを食べる前に行うなど自分で決めて行ってみて下さいね」(瞑想ヨガインストラクター 椎名慶子先生)
難しそうに思えていた瞑想も実は意外と簡単に取り組むことができるようですね。「本当はもっと家族や部下にやさしく接したいのに」「過去の失敗を気にせずに新しいことに取り組みたいのに」といった悩みを抱えている人ならば、瞑想を行ってネガティブな自分を切り捨て、なりたい自分になりましょう!
文/FYTTE編集部 写真/ⓒlzf-fotolia.com