「疲れやだるさの原因が実は“関節”にある」ということを、発信している酒井慎太郎先生。今回は、酒井さんの著書『絶対に疲れない体をつくる関節ストレッチ』(KADOKAWA)から、日常生活のひと工夫で疲れない体になる方法をお伝えします! 毎日の生活にとり入れることで、立ち姿などの印象が変わったり、実際にやせていく効果も期待できます。疲れ知らずのスッキリボディを目指して、始めましょう!
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O脚・X脚や腰痛をケアできる美姿勢ウォーク
関節疲労を解消するためには、「姿勢よく歩く」ことが一番です。そんな簡単なことでいいの?と思われるかもしれませんが、正しく歩けば効果的な全身運動になります。
でも、実際には正しく歩けている人はごく少数。歩くことは前に進む動きなので、どうしても前方に重心をかけがちで、前傾姿勢になってしまうのです。速く歩くと、その傾向はさらに強まります。そうなると、せっかく歩くという最高の運動をしているのに、その効果は半減してしまうのです。
姿勢よく歩く際の最大のポイントは、「体重の約7割を後ろにかけるような感覚で、できるだけいい姿勢を保ちながら歩く」ことです。
ほかにも、4つのポイントがあります。
(1) あごを引く
(2) 肩を開いて、胸を張る
(3) 腰を少しだけ反らす
(4) 後ろ脚で地面を蹴るときに、ひざを伸ばす
同時にたくさんのことを意識して歩くのは難しいでしょうから、まずは体重の7割を後ろにかけるというイメージで、美姿勢ウォークにトライしましょう。
現在、疲れとともに、腰の痛みを感じている方には、とっておきのテクニックがあります。
それは、美姿勢ウォークをしながら、腕をよく振ること。痛みが出やすいほうの腕を後方にしっかり振ることで、関節にひねりを加えると、痛みがしだいに消えていきます。
美姿勢ウォークの際には、靴底が少し曲がるようなやわらかいもので、重さも軽い靴のほうがベターです。
また、靴底のかかと部分が5mm以上減ってきたら、新しい靴に変えるか、靴底を取り替えましょう。そのままはき続けていると、特にひざの関節疲労が起こり、O脚やX脚がひどくなり、疲れやすい脚になってしまうので要注意です。
疲労回復には、「半身浴」より「全身浴」
慢性疲労を抱えている人にとって、冷えは厳禁です。冷えれば冷えるほど、関節や筋肉が硬くなり、血流も悪くなり、さまざまな不調につながります。
冷えを防ぎ、体を温めるために、ぜひ毎日のバスタイムを有効活用しましょう。
入浴のポイントは、39度ほどの少しぬるめのお湯をバスタブに張り、首までつかって全身をじっくり温めることです。全身浴はのぼせやすいので、1回の入浴で10分程度の入浴時間が目安です。入浴中に両脚を曲げたり伸ばしたりするのも、おすすめです。
一方で、健康にいいイメージのある半身浴はあまりおすすめできません。なぜなら、お湯につかっていない首が冷えやすいからです。その冷えが背中や腕の筋肉を伝って、肩や腰などの関節まで届きやすくなってしまいます。
また、入浴後の湯冷めにもご注意ください。髪の毛の長い人は特に、濡れた髪をすぐにドライヤーで乾かしましょう。そうしないと、せっかく温まった首が冷えてしまい、その冷えがほかの関節まで届く可能性があるからです。
入浴のちょっとしたポイントをおさえるだけで、バスタイムは最高の疲労解消の手段になります。
そして、バスタイムの後には、ストレッチを行いましょう。
撮影/玉井幹郎 文/出雲 安見子
『絶対に疲れない体をつくる関節ストレッチ』(KADOKAWA)