突然ですが、ベッドに入って何分で寝落ちしますか? 「すぐに寝れるから私は健康!」と思っている人もいるかもしれませんが、じつはすぐに寝落ちしてしまう人は要注意。今回は睡眠コンサルタントの友野なおさんに、健康的な寝落ちとなかなか寝付けない人の傾向について教えてもらいました。
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「なかなか寝付けない人」はどんな人?寝付く時間で知る睡眠状態
健康な人の場合、10分~15分程度かけてまどろみながら徐々に寝落ちするといわれています。「ベッドに入ってバタンキューで眠れる!」という状態は、体や脳が猛烈に睡眠を欲している状態であるといわれ、あまり健康的な状態とはいえません。
すぐに眠れるという人は自分を「睡眠上手」と自慢げに話す傾向がありますが、じつはまったくの逆。日ごろの睡眠時間が足りていないか、質が著しく低下している可能性があるので、自身の睡眠を見直す必要のある方々です。
一方でなかなか寝付けずに悩む人も。一般的にベッドに入ってから30分以上眠れず、かつそれを苦痛に感じている場合には「入眠障害」と診断されます。
夜中に目が覚める中途覚醒や、早朝に目が覚めてしまう早朝覚醒といった睡眠障害は比較的高齢になるにつれて顕著に出現する傾向が高まりますが、入眠障害に関しては若い人でも悩む人が多くいると指摘されているのです。
実際、私がお話した20代の人も、ベッドに入ってからあれこれ考えてしまい、結局寝付くまで3時間かかってしまうというお悩みを数多く聞いたことがあります。最長では5時間眠れないという人もいます。そうなると、ベッドに0時に入った場合、朝の5時まで眠れないということになり、7時に起床しなくてはならないとなると毎日2時間しか眠れていないということになってしまいます。これでは睡眠の効率が悪すぎますし、睡眠の時間も短すぎるので日中の活動や健康に支障が出てしまうでしょう。
神経が細やかで、ストレスを感じやすい人はなかなか寝付けないタイプだといわれています。責任感が強い、真面目、完璧主義、自己主張が苦手でため込みやすい、繊細で気にしやすいという人はストレスを抱えやすい性格なので、要注意です。
また、脚がムズムズしてその不快感から入眠が困難にある「むずむず脚症候群」や、体の痛みやかゆみなど、身体的な要因が原因となってスムーズな入眠をさまたげている可能性もあります。眠れない夜が続いていると感じる場合は、何が原因となっているか、自分自身の体や心の状態を少し見つめてみることをおすすめします。おおまかでも原因がわかることによって、そのトラブルをシューティングするための方法が見つかるので、より解決がスムーズになりますよ。
眠れないことによる不安が、さらなる入眠障害の悪化につながることのないよう、早めの段階で睡眠外来や心療内科で相談することも検討してくださいね。