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更年期前後でデリケートゾーンが痛い&かゆい原因って? 40代から始めたい「フェムケア」の基礎

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更年期前後でデリケートゾーンが痛い&かゆい原因って? 40代から始めたい「フェムケア」の基礎

40代になってからデリケートゾーンに違和感を覚えて悩む女性は少なくありません。むしろ、違和感を感じる人は年齢を重ねるにつれて増えていきます。本記事では、デリケートゾーンの違和感を覚える理由、フェムケアとはなにかをくわしく解説します。

監修 : FYTTE 編集部

ダイエット専門誌として1989年に雑誌創刊し、2016年よりWEBメディアに。ダイエットはもちろんのこと、ヘルスケア、ビューティなど体の内側からも外側からも美しくかつ健康でいるための体づくりのノウハウを、専門家への取材とともに紹介。“もっと、ずっと、ヘルシーな私”のキャッチフレーズとともに、編集部員も自らさまざまなヘルシーネタを日々お試し中!

Contents 目次

デリケートゾーンの不調と原因をチェック

デリケートゾーンに起こりやすい違和感や不調の症状を紹介するとともに、原因を解説します。

<1>痛みやかゆみ
更年期の前後でデリケートゾーンの痛みやかゆみを感じるのは「萎縮性腟炎」が考えられます。
萎縮性膣炎の原因は「女性ホルモンの減少」で、腟粘膜の萎縮、腟の乾燥やグリコーゲンの減少による自浄作用の低下で起こります。これにより、雑菌の繁殖や細菌の侵入を防ぐ抵抗力が弱まることで、萎縮性膣炎が発症してしまうのです。ほかにも、長時間のナプキン着用による蒸れや、洗いすぎも自浄作用を低下させるため要注意です。

<2>ニオイ
通常、更年期に至っていない人なら膣内は酸性になっているため、少し酸っぱいニオイがします。ただし、次の症状がある場合は、感染症が原因の可能性があります。
・強い刺激臭がある
・ニオイが生臭い
・おりものの色が黄色や黄土色
・おりものがポロポロとしたカス状 など

<3>乾燥
女性ホルモンの減少に伴い、コラーゲンやヒアルロン酸も減少するため、肌が乾燥しやすくなります。40歳前後になってデリケートゾーンのかゆみや、性交痛などを感じた場合は、乾燥が原因の場合があります。

デリケートゾーンのトラブルは婦人科へ

デリケートゾーンのトラブルは人に言いにくいため、自己流のケアで改善を試みたり、大丈夫だろうと放置しがちです。しかし、自己流のケアや放置は、炎症・感染症の悪化や完治を困難にするリスクがあります。ニオイがきつい、痛みが強い、かゆみなどがある場合は婦人科を受診してください。
また、膣の細胞にレーザーを照射してエイジングケアができる最新治療法が登場しているため、相談してみてもいいでしょう。

40歳前後から始めたいフェムケア

フェムケアとは、「フェミニン(女性の)」と「ケア」をかけ合わせた造語で、女性特有の健康課題をテクノロジーを使わずに解決するための商品やサービスを指します。
その健康課題のなかに、生理やデリケートゾーンの悩みなどが挙げられるのです。下記3つのフェムケアを行うことで、トラブルを予防できますので、ぜひ実践してみましょう。

<1>オーガニックコットンのナプキンを使用する
オーガニックコットンは通気性がよく肌にやさしいナプキンです。このため、肌がこすれて起こる痛みやかゆみといったトラブルの予防に役立ちます。

<2>膣専用の洗浄剤や保湿剤を使う
通常のアルカリ性石鹸を使用すると、酸性である膣内環境が乱れて自浄作用が低下することもあります。また、デリケートゾーンは刺激に弱いため、低刺激の専用保湿クリームを使うのもおすすめです。

<3>オイルマッサージをする
オイルマッサージは、乾燥、尿もれの予防、弾力ややわらかさを与える効果、かゆみやニオイの軽減といった効果が期待できます。
<マッサージ方法>
小陰唇を指でつまみ、内側・外側をほぐすようにマッサージする
会陰のまわりをU字になぞり血行を促すようにマッサージする
肛門まわりをほぐすようにマッサージする

デリケートゾーンのお悩み・トラブルには漢方薬もおすすめ

デリケートゾーンのお悩みやトラブルには、漢方薬を使用するのもおすすめです。
デリケートゾーンの違和感を引き起こす原因は、ホルモンバランスの乱れ、乾燥、血行不良、ムレ、おりものなどが考えられます。
デリケートゾーンのトラブル対策には、次のような生薬を含む漢方薬を選び、改善を目指します。

ホルモンバランスを整える
血流を改善して膣に栄養を与え自浄力作用を回復させる
水分の循環をよくして老廃物を排出しおりものを軽減する
泌尿・生殖器の炎症を鎮めてかゆみを軽減する
免疫力を上げてかぶれにくくする

漢方薬は根本からの改善を得意としているので、デリケートゾーンのトラブルが起きにくい体質を手に入れられるでしょう。

<デリケートゾーンの違和感におすすめの漢方薬>

・竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)
体力が中程度で、下腹部痛や熱感、痛みなどがある方に用いられる漢方薬です。熱と水を取るのに長けている生薬が配合され、炎症やかゆみに働きかけます。

・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
体力が虚弱で、更年期障害や冷え症、貧血がある方などに用いられる漢方薬です。血や水の巡りを促すことで、ホルモンバランスの乱れに働きかけます。

・加味逍遙散(かみしょうようさん)
体力が中等度以下で、更年期に伴う自律神経の乱れの症状によく用いられる漢方薬です。ホルモンバランスを整え、熱を冷ます働きがあり、デリケートゾーンの違和感に応用されます。

用いられる漢方薬は体質や状態によって異なり、合わないと十分な効果を得られなかったり副作用を起こしたりすることもあります。

自分にぴったりな漢方薬を選ぶためには専門医に相談するのがおすすめです。「あんしん漢方」は、漢方に精通した薬剤師があなたに適した漢方薬を見極め、ご自宅まで郵送します。

●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=21133zd8fytt0021

デリケートゾーンの違和感は放置せず治療しよう

40歳前後になると、女性ホルモンの減少によりデリケートゾーンの不快症状があらわれやすくなります。通気性のよいナプキンや専用のケアアイテムを使ったり、漢方薬で体質から根本改善を目指すなどのフェムケアを行っていきましょう。

<この記事を書いた人>

あんしん漢方薬剤師
竹田由子(たけだゆうこ)

43、47歳で出産した2児のママ薬剤師。共立薬科大学(現 慶応大学)卒、臨床薬学専門。病院で10年以上医薬品情報室に従事し、医薬品に関する情報に精通。元漢方・生薬認定薬剤師。

漢方を自身の月経痛や妊活にも活用してきた経験から「日常の不調はまず漢方」をモットーに体の不調を我慢する女性へ対し情報発信している。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。

●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=21133zd8fytt0021

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