2月3日の立春を前にした今、体を養生しておくことがこの先の体調にも影響を及ぼすのだそう。そんなとき、手軽にとれて、体温め効果もあるのが「ニラ」。ニラの薬膳効果とおすすめレシピを見ていきましょう。
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■陽気を上げる「ニラ」で温め力をチャージ!
2月に入ると暦は「立春」。でも、日本では「立春」前後が寒さのピーク。とくに冷えやすい女性は、この時季に風邪をひきやすくなったり、肩こりや疲れがひどくなったり、なんとも言えない不調を感じる人が多いのではないでしょうか。
東洋医学では、季節にも体にも「陰」の性質と「陽」の性質があり、それぞれが相関し合いながらバランスをとっていると考えます。「立春」前の冬は、寒さの厳しい「陰」の季節。そこからじょじょに「陽」の気が高まり、3月下旬の「春分」で陰の季節から陽に季節が切り替わると考えられています。
「陰」の季節の終盤にあたるこの時季は自然界の陰陽の節目にあたり、体がバランスを崩しやすいとき。冷えによって血行不良やむくみによるお悩みが出たりします。また、冷えと乾燥の影響で皮膚のバリア機能が低下し、春になったとたんに花粉症の症状がひどくなることも。そうならないためにも、日常生活できちんと養生しておくことが重要になります。
では、どのようなことを行えばよいのか。ポイントは、春に向かって「陽」の気を高めることです。
今の時季は、自然界は少しずつ日が長くなり、「陽」の気が優勢になってきます。ところが、体が冷えて巡りが悪くなっていると、自然界の変化にうまく合わせられなくなります。これでは、体調を崩すのもムリはありません。ですから、寒くて家の中で縮こまりがちな人も、そろそろ生活を活動モードに。軽く体を伸ばしたり、晴れた日は屋外を歩いてみたりして、少しずつ「動かす」ことを意識してください。そのうえで、薬膳をとり入れた食養生を行っていきましょう。
■ニラには陽気を盛んにする働きが
では、どんな食材をとればよいのか。最もおすすめしたいのが「ニラ」です。
青々として生命力に満ちたニラは、別名「壮陽草(そうようそう)」。その名の通り、陽気を強壮にしてくれるパワフルな野菜です。東洋医学では、お腹の冷えをとったり、血液の滞りを順調にしたりする作用があるとされていますから、まさに、寒さの厳しい今の時季に食べたい食材といえるでしょう。
肉や魚と組み合わせれば、ニラの効果がたっぷり詰まった薬膳料理になります。たとえば「ニラレバ炒め」。お腹を温めるニラに、血を補うレバーを合わせれば、血の不足や停滞が原因となる女性のお悩みにひと役かってくれるでしょう。お腹を温める鮭と一緒に鍋や雑炊にすれば、内側から体をポカポカ温め、冷えの解消にもってこいの料理に。温め効果を増強したい場合は、にんにく、しょうが、ピリ辛の唐辛子、山椒、胡椒などをプラスするとよいでしょう。加熱調理すればカサがぐんと小さくなるので、この時季はぜひ一度にたっぷり食べてみてください。
適度な運動で体を温めつつ、「陽」の気を高めてくれるニラで体の温め力をチャージ! 日常生活から、冬モードの体を上向きにチェンジしていきましょう。
それでは、ニラを使ったレシピをご紹介します。