足相チェックと足刺激は自分でできる病気予防法

足は私たちの重い体を毎日支えてくれています。１歩踏み出すごとに、足には体重の２割増しの重さがかかるのだそう。ですから、人それぞれの歩き方や骨格のゆがみ、生活習慣が足に表れてくるのです。
誰でも自分の足裏を見れば、今の心と体の状態を知ることができます。特に、足裏にある内臓と関係の深いゾーンには、目に見えない内臓の不調も足相として表れます。つまり、足裏の変化を見れば、不調の予兆を知ることができて、病気の予防につなげることができるのです。

疲れやすい人や、季節の変わり目に体調をくずしやすい人は、１日に１度、自分の足相をチェックして、気になるゾーンがあれば、いたわるようにふれてあげましょう！

●足裏ゾーンマップ

こんなサインがあったら要注意！ 今の免疫力を確認できる足相チェック法

疲れやストレスがたまっているときは免疫力が低下しやすくなります。そんな状態を反映して、足にも変化が表れているはず。早めに察知して、疲れにくく不調になりにくい体を手に入れましょう！

こんな足裏をしていたら、免疫力が下がっているサインです。

✓足裏を触ると弾力がない
✓足の幅が細い
✓足の厚みが薄い
✓足が小さくなった

実際に免疫力が落ちている人の足を観察してみましょう。

疲れがたまって免疫力が落ちているサインは、中指の延長線上にある「腹腔神経叢」のゾーンがほかに比べて白くなっていることからわかります。
また、土踏まず周辺にある「小腸」や「大腸」のゾーンが白く、しわがたくさんあります。腸の働きは免疫力を左右するので、弱った腸の働きを足刺激で高めてあげましょう！

いつも元気に過ごしたい人に！ 疲労回復・免疫力アッププログラム

免疫力が落ちていると体の中によぶんな水分や老廃物がたまりやすくなるので、足裏から排泄を促す内臓を活性化させましょう。また、腹腔神経叢のゾーンを刺激して、自律神経の働きを整えます。

足刺激は、左足からスタートし、右足も同様に行いましょう！

【１ 腎臓を押す】
人さし指の第二関節を垂直に押しあて、腎臓のゾーンをしごくように３回押します。

【２ 輸尿管をさする】
腎臓のゾーンから土踏まずの下側に向かって、輸尿管のゾーンを３回ゆっくりさすり下ろします。

【３ 膀胱を押す】
膀胱のゾーンに人さし指の第二関節を押しあてて、３回刺激します。
足裏から指を離さずに【１】~【３】を３回繰り返します。

【４ 腹腔神経叢をさする】
腹腔神経叢のゾーンに人さし指の第二関節を押しあて、上下に３回さすります。

風邪のひきやすさを確認できる足相チェック法

季節の変わり目に体調をくずしやすい人は、こんな足相に要注意です。早めに休養して風邪を予防しましょう！

✓足の甲の親指と人さし指の間の延長線上を押すと痛い
✓指が細い
✓土踏まずの色が白い

実際に、風邪をひきやすい人の足相がこちらです。

風邪をひきやすいかどうかは、足の甲の変化でわかります。足の甲にある胸部のリンパ腺と胸部のゾーンの色が白く、指と足の甲がむくんでいます。これは体によぶんな水分や老廃物をため込み、排出力が弱くなっているサインです。風邪をひきやすくなっている注意信号ととらえましょう！

季節の変わり目に体調をくずしやすい人に！ 風邪を予防するためのプログラム

足の甲のゾーンを刺激すると、水分の流れがよくなり、体の中のよぶんな水分を尿や汗として排出します。親指には脳のゾーンが集まっているので、刺激すると風邪に対する心配をとりのぞくことができますよ。

【１ 胸部のリンパ腺と胸部をさする】
両手の親指の腹を胸部のリンパ腺と胸部のゾーンに押しあて、指の根元から足の甲の真ん中あたりまで、圧を加えながら３回さすります。

【２ 親指全体をさする】
刺激する足と反対の手の親指の腹を足の親指の腹にあて、指をつかみます。親指全体をしごくように、下から上に３回さすります。

足相チェックと足刺激は自分でできる病気予防のための健康法です。昨日と違う足相を見つけたら、「無理をしないで」「休養をとって」という足裏からのメッセージとして受けとってくださいね！

取材・文／牧内夕子　イラスト／湯沢知子

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『すべての不調は足裏を見ればわかる！』（鈴木きよみ著／ワン・パブリッシング）