いよいよ暑さも本番。今年こそは夏バテしたくない! 今年こそはお腹を冷やしたくない! 今年こそは夏を快活に過ごしたい! ……という人も多いかもしれません。ダイエットはしたいけれど、単に体重を減らすのではなくて、ポジティブにボディメイクしていきたいですよね。そのために大切なのは、1日のうちに何度も訪れる「チョイス」を大きく間違えないこと。ダイエットコーチとして700人以上を成功へと導き、ご自身も21歳のときと出産後に2度の20㎏やせに成功したEICOさんに、夏にあるあるのシーンでのナイスチョイス・バッドチョイスを教えていただきました!
Contents 目次
ダイエッターが夏に食べたい食材は?
ダイエット的に、夏にとったほうがよいと思う食材は、次のうちどれでしょう? 選んだらさっそく、EICO式でチェック!
Aじゃがいも
B玉ねぎ
Cスイカ
Dキムチ
ナイスチョイス!は…
B、C、Dです
玉ねぎには、香気成分アリシンが含まれます。アリシンの働きは糖質の代謝に働くビタミンB1の吸収率を高めること。体のエネルギー作りに役立ち、疲れにくい体にする効果があります。
そして、天然のスポーツドリンクとも言われるスイカ。スイカの約90%は水分で、糖分やミネラルの配合がスポーツドリンクと似ているため、このように呼ばれています。しかも、すいかに含まれる糖はエネルギー転換が早い果糖やぶどう糖なので、スポーツドリンクのように血糖値の急上昇を引き起こすこともありません。夏、汗によって失われる水分を補給する食材としてぴったり。熱中症や夏バテ防止の効果があります。
また夏は、食欲不振による夏バテに気をつけたいところ。食欲がないとき、食欲増進効果が期待できるキムチはぜひ活用したい食材です。そのほか、とうがらし、カレー粉、にんにく、わさび、しその葉、みょうが、しょうが、レモン、お酢(黒酢)など、香辛料や香味野菜、酸味をプラスするとよいでしょう。
残念ながら、今回のバッドチョイスだった「じゃがいも」についても、説明を加えておきましょう。私たちの体は、外気温が低いと、体温を上げようと糖をエネルギーに変えて体を燃焼させます。ところが外気温と体温が近い夏は、私たちの体は糖をエネルギーに変えられなくて困っている状態です。ですから、じゃがいものように糖質の多い食材は体の負担となります。禁止というわけではありませんが、あまりしょっちゅう食べるのはオススメできません。夏には、前に挙げたような、夏バテ予防効果のあるものや水分を補える食材を選ぶとよいでしょう。
ダイエッターが夏に避けたい食べものは?
夏によく食べるもののなかで、ダイエット的にはNGと思うものを選んだら、さっそくEICO式でチェック!
Aそうめん
Bかき氷
Cアイスティ
D冷凍フルーツ
ダイエット的にNGなのは……
「そうめん」です
そうめん(乾麺)は100gで333kcal。1束50gのものが多く、2束(100g)で1人分と考えるのが一般的です。そうめんはカロリーが低いと思いがちですが、1食分としては、ご飯1杯(160g)が269 kcalなのに対し、そうめん100gは333 kcalと、ご飯よりカロリーが高くなります。カロリーに対して糖質も多いため、避けたほうがよいでしょう。
しかも、そうめんとめんつゆだけで食が進むため、食べ過ぎのリスクも。そうめんのみを食べすぎるとカロリー、糖質ともにとり過ぎとなり、知らないうちに太っている可能性が! もし食べるのであれば、サラダや卵、焼き魚などサイドメニューをとり入れて、1~2束で満足感を得られるような工夫をしましょう。冷やし中華のように具だくさんにするのもおすすめです。
ダイエットに効果的な、夏の生活習慣は?
夏の生活習慣としてダイエットに有効と思うものを選んだら、さっそくEICO式でチェック!
Aシャワーを1日に2回以上浴びる
Bできるだけ温かい食べものを食べる
C起床時刻を早くする
D激しい運動は避ける
ナイスチョイスは…
B、C、Dです
ダイエットに有効な夏の生活習慣。Aの「シャワーを1日に2回以上浴びる」以外はすべて、ナイスチョイスです。気温が高く、汗をかく夏はシャワーで済ませたくなりますよね。なのになぜ、Aはおすすめできないのでしょうか。
じつは、ダイエット効果を上げたいなら、1日のうち1回でも湯船につかることがポイント。冷たい水分を多くとり、エアコンのきいた涼しい室内にいることが多い夏はむくみやすいので、湯船につかって血流をよくすることがとっても大切なのです! シャワーには、体を芯から温めて筋肉のこりをほぐし血行をよくする効果がないため、その点からもむくみはとれません。
では、ナイスチョイスを順に見ていきましょう。
「できるだけ温かいものを食べる」
暑さで食欲がなくなると、そうめんや冷やし中華といった冷たいメニューや、麦茶など冷たい飲みものをとる機会が増えます。すると、胃液が薄まり、胃腸や内臓が冷えて消化吸収能力が落ち、さらに食欲がなくなるといったネガティブスパイラルに入ってしまいます。温かいものをとると内臓は温まり、臓器の働きは活発になり、むくみ改善や疲労回復に役立ちます。1日1回くらいは温かいものをとることを心がけましょう。
「起床時刻を早くする」
夏は明るくなる時間が早く、朝から気温も上がっているため、冬に比べて目覚めやすいと言われます。朝は唯一涼しい時間なので、早く起きて運動の時間にあてるのがおすすめです。暑くて歩けないと夏、ウォーキングをやめてしまう人も多いのですが、早起きという習慣を身につけて乗り切りましょう。ほかの季節は夕方運動している方も朝に変えることをおすすめします。
「激しい運動は避ける」
日本体育協会による熱中症予防指針では、外気温が31℃以上で外での激しい運動は中止、35℃を超えたら原則運動禁止となっています。グランドの地面の温度は外気温よりさらに高いので、今日は30℃の予想だから大丈夫だと思うのは禁物です。冬と違って、激しい運動は避けたほうがよいでしょう。激しめの運動をしたい場合は、朝の涼しい時間帯に!
取材・文/野上郁子 イラスト/たなかのりこ