もやしといえば安くて量も入っていて、庶民の味方という感じが強いものです。生産が安定しているのでほかの野菜のように天候や気温に左右されにくく、値段が変動することはあまりありません。ですが、見るからに栄養が無さそうです。ところが、じつはもやしには栄養がたくさんあります。今回はもやしの栄養や食べ方についてご紹介しましょう。
Contents 目次
じつは「もやし」は栄養が豊富!
もやしっ子という言葉があるように、もやしにはマイナスなイメージがありますが、じつは栄養素がたくさん含まれています。特に豊富に含まれている女性にうれしい成分を見ていきます。
・ビタミンC
酸味のある果物に多く含まれているイメージですが、もやしにもビタミンCは含まれています。ビタミンCはシミやシワをできにくくしてくれる、肌の維持に欠かせない成分ですが体内に貯めておくことはできません。
・葉酸
葉酸は赤血球を作るのに働く栄養成分です。赤血球を作ってくれるということは、貧血になりやすい傾向にある女性にとってうれしい効果です。また、妊活において、胎児の正常な発育にも作用します。
・食物繊維
便秘の解消に効くと定評ある食物繊維は、もやしの食感の正体でもあります。腸を整えてくれるので、もやしを食べることで便秘を防ぎ、解消することができます。
・アスパラギン酸
聞きなれない名前ですが、アスパラギン酸はアミノ酸の一種です。疲労回復や利尿作用があるだけでなく、ミネラルを細胞に運ぶ働きをするので、肌の細胞が生まれ変わる新陳代謝を促してくれます。さらに肌のうるおいを保つ効果もあります。
「大豆もやし」の効果効能について
まず、一般的な「緑豆もやし」と「豆もやし」の違うところはその名のとおり豆がついているところです。豆がついているので緑豆もやしにはない大豆イソフラボンという成分が多くあり、大豆を食べるよりも豆もやしを食べるほうが大豆イソフラボンをたくさんとることができると言われています。
また、豆もやしの中でも大豆を種子としたもやしを「大豆もやし」と言い、大豆の成分である「大豆サポニン」、「大豆イソフラボン」、「大豆たんぱく質」などの栄養成分を豊富に含んでいます。
それでは、大豆もやしにはどのような効果、効能があるのでしょうか。
・美肌効果
もやしになる過程で発生するビタミンCは肌を美しく保つ上で欠かせない成分です。コラーゲンの生成を助け、メラニンの沈着を抑えてくれるのでシミやそばかすといった肌トラブルの予防になります。
・ダイエット効果
もやしに含まれる大豆たんぱくには体脂肪の燃焼を促進して体脂肪の蓄積を抑える効果があります。脂質代謝の改善や肥満防止効果があると言われ、カロリーも極めて低めで食物繊維が豊富です。
・女性の不快症状への効果
もやしの一種である豆もやしに含まれる大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た構造を持っています。そのため、女性が悩まされる月経の不快な症状を緩和する作用や閉経後のホルモンバランスを保ってくれます。その結果、不眠や理由のない辛いイライラといった更年期障害を抑え、体調を整えてくれます。
もやしの旬の季節と収穫時期。値段が安くなる時期は?
次に、もやしの旬や収穫時期、値段の変動についてご紹介します。
もやしは普通の野菜と違い、絶えず人工的に栽培されています。
そのため通年出回っており、スーパーに行けばいつでも買えますね。
もやしがないということは、ほとんどありません。もちろん、そのスーパー内で品切れになってしまった場合は置いていないかもしれませんが、天候や気温に左右されることがないので収穫が不安定になることもありません。
もやしは通年通して安定した供給があります。天候に左右されず安定して収穫できるもやしは、基本的に値段が安くなることはありません。もしも安くなっているもやしを見かけた場合は、そのお店または、スーパーの割引でしょう。基本的に安くはなりませんが、値段が跳ね上がることもないので安心して買える食材です。
おいしいもやしの選び方と調理法について
では次に、おいしいもやしを見分けるにはどういったところを見たらいいのかをご紹介します。
おいしいもやしは、茎が太くて色が白く、全体にツヤやハリがあるものです。根の部分に透明感があればあるほど新鮮で、長さとしては短めのものを選ぶといいでしょう。触ってみた感触はかたくてしまっている感じのものがおすすめです。全体が褐色になっているものや、豆もやしの場合は豆が開いていないかも確認して、新鮮でおいしいもやしを見つけましょう。
もやしの調理法。加熱するとどうなる?
もやしを食べるとき、生で食べる人はほとんどいないと思います。
調理方法の基本は加熱です。
ところが、もやしに含まれているビタミンやミネラル分は、残念ながら加熱に弱いので、加熱すると成分が崩れてしまいます。そうすると得られるビタミンなどの栄養素はもやし本来の含有量からかなり減ってしまいます。
それを最小限にとめる調理方法をご紹介します。
<もやしの栄養素を失わず、おいしく食べる調理のコツ>
1.10秒だけゆでる
2.炒めものに使うときは最後にいれる
3.蒸し料理に使う
特別な工夫をする必要はありませんが、できるだけ加熱時間を短くするのが栄養素の減少を最小限にとめる方法です。また、ゆでるよりも蒸したほうが水溶性のビタミンが逃げないので、ゆでるよりは蒸す料理にしたほうがよさそうです。
次のページでは、もやしを使ったおいしいレシピをご紹介します