ひとり暮らしがきっかけで
意識して野菜をとるように

「野菜は自分を助けてくれる“いちばん大事なもの”」と、野菜の大切さとこだわりについてインタビュー前編で語ってくれた上野樹里さん。
そんな上野さんが、野菜を意識的にとるようになったのは、ひとり暮らしを始めてから。
「10代でひとり暮らしを始めて、最初のうちはまだ『料理を作る』というほどではなかったんですけど、野菜ジュースは毎日のように飲んでいましたね。体調管理をするのに欠かせないと思ったので。20代になってからは、時間があるときだけ簡単にできるようなサラダや炒め物を作っていました。
本格的に料理をするようになったのは結婚してからです。撮影で忙しいときもあるので、いつもというわけにはいきませんが、基本的には、朝と晩は作るようにしています。食べるのも好きなのですが、作るのも大好きなんです」
たまに外食することがあっても、野菜を欠かさないという徹底ぶり。
「バーニャカウダみたいなものや、旬の野菜を使ったわっぱ蒸しみたいなメニューがあったら、絶対に頼んじゃいますね（笑）。おみそとかソースなどをちょっとつけて食べるだけでもおいしい。野菜のない生活は考えられないですね」

体調管理が欠かせない仕事だから
体質に合う食材選びも大切

野菜の効果・効能や調理のしかた、摂取するタイミングなど、膨大な知識をもつ上野さん。自身も「健康オタク」と公言するほど。
「たぶん、こういう業界のお仕事をされている方は、“健康オタク”になっていることが多いと思います。ドラマや映画はもちろんですが、とくに舞台に立たれる方は休むわけにはいかないので、健康面に気をつけているんじゃないかな。何を食べたら、体が不調になったから、本番前はやめておこうとか。
基本的には控えるけれど、やっぱり食べたいときもあるじゃないですか（笑）。その場合は、ガマンするのではなくて、体に負担のかからないほかの食材を見つけて代用するようにしています」

撮影を乗りきるために
週２回のピラティスとジム通いで体力アップ

野菜をとる以外で、健康になるためにふだんとり入れていることは、ピラティスとジムでの運動。
「ピラティスとジムには２～３日に１回、平均週２回通っています。４日に１回のときもあるんですけど、撮影が始まると、追い込みをかけるように週２回は死守するようにしています。
撮影が長時間に渡ることもあるため、基礎体力をオフのときよりも上げておかないと、集中力と体力がもたないんです。撮影を乗りきるためにも、トレーニングは欠かせないですね」
上野さんのスリムな体型は、基礎体力をつけるために鍛え続けてきたことから生まれた賜物。ちなみに、ピラティスとジムは、なるべく同日にハシゴをするようにしているのだとか。
「ピラティスは、体を整えるのはもちろんですが、ケガをしたスポーツ選手のリハビリでとり入れられていることもあって、メソッドがしっかりしていますよね。ピラティスで体を正しい形に整えて、その正しい形の感覚をつかんだままの状態でジムで鍛えると、体に負担がかかりにくく、効果も得られやすいということで、ピラティスをしてからジムに行くようにしています」

また、運動後に食事をすると、摂取した栄養分の吸収率も上がるため、野菜を有効活用するためにも運動は重要なのだそう。
「吸収した栄養分が筋肉になり、その筋肉を使って運動して、また栄養分を吸収して…というふうに、運動をするといろいろなものが巡ります。生きていくのに食べることは必須だけれど、運動はしなくても生きていける。それでも、運動をすると栄養が吸収されやすくなるので、より健康な体に近づけると思うんです。運動も野菜とつながっているので、まさに毎日が『野菜生活』ですね（笑）」

Profile
上野樹里
1986年生まれ、兵庫県出身。2001年「クレアラシル」の３代目イメージガールに選ばれ芸能界へ。02年、NHK月曜ドラマ『生存 愛する娘のために』で女優デビュー。03年、NHK朝の連続テレビ小説『てるてる家族』で三女秋子役を演じ、話題となる。04 年、映画『スウィングガールズ』で第28回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。その後、テレビドラマ『のだめカンタービレ』『ラスト・フレンズ 』『グッド・ドクター』『監察医 朝顔』、NHK大河ドラマ『 江〜姫たちの戦国〜』、映画『幸福のスイッチ』『陽だまりの彼女』など、話題作に出演。放送中のTBS日曜劇場『テセウスの船』（TBS系毎週日曜 22:00 〜）に出演中。

撮影／高嶋佳代　取材・文／FYTTE編集部