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血糖値・栄養・満足度がカギ! 糖尿病専門医が教える、“血糖値安定×健康コスパが高い”体を整える食材の選び方
昨今の相次ぐ食品の値上げ、本当に家計に響きますよね。つい、安いもの、安いものと手を伸ばしたくなりますが、安価な炭水化物中心の食事に頼りすぎると、糖質や脂質に偏り、肝心のたんぱく質やビタミンが不足するという本末転倒な状況を招きかねません。今、必要なのは、単なる節約術ではなく、限られた予算で最大限の健康効果を引き出す「健康コスパ」という視点。また、FYTTEで掲げた「ヘルスケアトレンド2026」のキーワードのひとつでもある「養生コスパワー食」も、栄養と価格のバランスに優れた「健康コスパ」と、体をいたわる「養生」の考え方を掛け合わせた食事スタイルのことで、根本に「健康コスパ」の考えがあります。そこで今回は糖尿病専門医の飯島康弘先生に、血糖値の安定×健康コスパの観点から「最強の養生コスパワー食」についてお伺いしました!
Contents 目次
栄養価だけじゃなかった! 糖尿病専門医が考える「健康コスパが高い食材」とは
糖尿病専門医の視点で考える「健康コスパが高く体をいたわる食材」とはどのようなものでしょうか。
「『栄養密度・血糖の安定・満足度・続けやすさ』という4つの要素をかけ合わせたものと考えます。たとえ栄養密度が高くても血糖値が乱れやすければ適しているとは言えませんし、血糖が安定しやすい食材でも価格が高く続けにくいものでは習慣化は難しくなります。この4つの要素をバランスよく満たしているものがよいと言えるでしょう」(飯島康弘先生)
・血糖値の安定:食物繊維・たんぱく質が豊富で、食後の血糖値が乱れにくい
・満足度:たんぱく質+食物繊維+適度な脂質が含まれていて、腹持ちがいい
・続けやすさ:価格が安定していて手に入りやすい、調理が簡単
栄養価が高いだけでなく、血糖値を急上昇させない食材を選ぶことが大事と飯島先生は語ります。
「血糖値が急上昇すると血管が傷つき動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まります。ですので、血糖値が上がりづらい食材を選ぶことがまず大事。とくに現代人が気を付けたいのは脂質です」
血糖値というと糖質ばかりを気にしてしまいがちですが、脂質も重要だそう。
「糖質ももちろんとりすぎはいけませんが、全体の食事のバランスにおいて糖質を減らしすぎてしまうと、エネルギー不足を補うために脂質の摂取量が増える傾向があります。炭水化物(糖質と食物繊維)やたんぱく質は1gあたり4kcalですが、脂質は1gあたり9kcalとエネルギーが高く、とり過ぎるとインスリン(血中の血糖濃度を調整するホルモン)の働きを妨げ、血糖値を上昇させてしまうのです。脂質は適量(1食あたり15~20g目安)をとるようにしましょう」
糖尿病専門医が厳選!「最強の養生コスパワー食材」TOP10
ここからは、手に入れやすい価格で【栄養密度×血糖値の安定×満足度×続けやすさ】を満たす、飯島先生おすすめ食材TOP10をご紹介します。
まずはTOP3から。どれも通年価格が安定していて、スーパーやコンビニでも手に入れやすいものばかりです。毎日食べても飽きにくい点も魅力。おなじみの食材が並んでいますが、あらためて「健康コスパ×養生×血糖値」の観点でも優秀さを見直しましょう!
1:卵
ほぼ完全栄養食といわれるバランスのよさ。たんぱく質や脂質に加え、ビタミンB群やビタミンD、鉄なども含まれ、糖質はほぼゼロ。調理の幅が広いのも強みです。
2:納豆
たんぱく質に加えて食物繊維やビタミンKもとれる発酵食品。腸内環境にもプラスに働きます。加熱いらずで手軽に食べられる、時短にも優れた食材です。
3:豆腐
高たんぱく・低糖質・低カロリーと三拍子そろった優秀食材。カルシウムやマグネシウムも含み、アレンジしやすい点も魅力です。
続いて、TOP4以下はこちらです。野菜、肉や魚、主食まで優秀な食材がそろっています。
4:鶏むね肉
たんぱく質あたりのコスパはトップクラス。皮を外せばさらに低脂質に。下味冷凍しておけば保存性も高く、日常使いしやすい食材です。
5:さばの缶(水煮)
EPA・DHAに加え、たんぱく質やビタミンD、カルシウム(骨ごと)も摂取可能。常温で長期保存でき、開けるだけで食べられる手軽さも魅力です。
6:ブロッコリー
ビタミンCや食物繊維が豊富で、野菜の中ではたんぱく質も比較的多め。強い抗酸化作用を持つスルフォラファンも含みます。さらに冷凍タイプならロスがなく、レンジ調理で完結します。
7:オートミール
β-グルカン(水溶性食物繊維)に加え、鉄やマグネシウムも含有。白米に比べてGIが低く、血糖値の安定にも役立つ食材です。調理もシンプルでラク。
8:もやし
圧倒的な低価格ながら、じつはビタミンCや食物繊維、カリウムを含みます。かさ増しで満腹感を得やすく、おかずを増やす工夫にも役立ちます。
9:きのこ類(しめじ・えのき・まいたけなど)
低カロリーで食物繊維が豊富。とくに干ししいたけなど日光に当てたものにはビタミンDも豊富で、血糖値への影響が少ないのが特長です。うま味が強く、食事全体の満足度を底上げします。
10:ツナ缶(水煮)
1缶あたりたんぱく質約16gで脂質は1g前後と低脂質。常温保存ができ、ストックしやすいのも利点です。サラダやパスタ、おにぎりなど幅広く活用できます。
迷ったらこれ! マルチ万能食材・4選
さらに・・・
忙しいときや、とにかく時短したいときに頼りたいのがひとつで複数のメリットが得られる「マルチ万能食材」です。あれこれ食材をそろえるのが難しい、考えるのが面倒…という時は、まずはこの4つの中からとり入れてみるのがおすすめです。
・ブロッコリー
栄養(ビタミンC・食物繊維・たんぱく質)を一度に補えるうえ、冷凍タイプならロスなく保存でき、レンジで即食べられる手軽さも。野菜で迷ったらまずはブロッコリーを選べば間違いなし。
・さば缶(水煮)
良質な脂質(EPA・DHA)とたんぱく質、カルシウムまで1缶で完結。骨や汁も残さず食べられます。常温保存ができて調理不要と、保存性と即食性がそろっていて防災食としてもおすすめ。
・鶏むね肉
高たんぱく、低脂質で体作りに直結しつつ、価格が安く続けやすい。肉で迷ったら鶏むねを選びましょう。
・オートミール
水溶性食物繊維で血糖を安定させながら、主食として白米の代わりにもなります。低コストで続けやすく、レンチン数秒で食べられる手軽さも◎。スイーツにも使えて便利。
さっそく今日からの食材選びに役立てられる内容ばかりでしたね! どれも身近で手に入りやすいものですが、なんとなく選ぶのではなく、栄養や血糖の安定、続けやすさといった視点で選ぶだけで、日々の食事の質はぐっと変わってきます。
次の記事では、同じような食材の場合どちらを選べばよりよいのか、具体的にご紹介します。同じジャンルの食材でも、血糖値×健康コスパの観点で見ると選ぶべきポイントが見えてきますよ。
取材・文/小野寺 紗名美



