物価高でも、栄養もおいしさもあきらめたくない! じつは同じように見える食材でも、選び方ひとつで栄養価には意外な差があるのです。そこで、今回は、前回に引き続き管理栄養士・浅野まみこ先生が、健康コスパ×養生(体を整える)の視点から、どちらの食材を選ぶとよりよいのか、ジャッジ!
Contents 目次
お財布にやさしく、栄養もしっかりとれる、賢い食材の選び方を学んでいきましょう。
※含有量は全て100gあたりの数値です。
問題1:レタス VS サニーレタス

→サニーレタス
「サニーレタスは緑黄色野菜で、レタスは淡色野菜。緑黄色野菜のほうがビタミン、ミネラルなど栄養価が高いです。β-カロテンがレタスには約240㎍、サニーレタスには約2000㎍とサニーレタスほうが、約8倍も多く含まれています。カリウムもサニーレタスのほうが約2倍、ビタミンCも約4倍も多く含まれているので、栄養価は圧倒的にサニーレタスのほうが高いです」(浅野まみこ先生)
価格はやや高めですが、栄養価を考えると総合的にサニーレタスのほうが健康コスパが高いという結果に。
問題2:丸大豆納豆 vs ひきわり納豆
→丸大豆納豆
「ひきわり納豆は外側の皮をむいているぶん消化はよいのですが、食物繊維量が減り、全体の栄養価も少し落ちてしまいます。カルシウムも、丸大豆納豆が91mgに対し、ひきわり納豆は59mg、葉酸は丸大豆納豆が130μg、ひきわり納豆は110μgです。ただ、ビタミンB群はほぼ同じ、カルシウムの吸収を助けるビタミンKはひきわり納豆のほうが多いです」
問題3:ビフィズス菌+乳酸菌入りのヨーグルト vs 乳酸菌のみのヨーグルト
→ビフィズス菌+乳酸菌入りのヨーグルト
「ヨーグルトは、牛乳や乳製品を乳酸菌によって発酵させて作るものなので、乳酸菌はどのヨーグルトにも入っています。この『乳酸菌のみが入っているヨーグルト』と『乳酸菌+ビフィズス菌が入っているヨーグルト』では体への働きが異なります。乳酸菌は主に小腸で、ビフィズス菌は大腸で働きかける作用があるため、『乳酸菌+ビフィズス菌が入っているヨーグルト』なら小腸だけでなく大腸にも働きかけることができるのです。ビフィズス菌は大腸で「短鎖脂肪酸(主に酢酸)」(代謝を高める、悪玉菌の増殖を抑える、免疫機能調整などの働きなどがある)を作り出すことができるため、大腸で腸内環境を整えることができるのです」
価格差はほとんどないため、腸全体にアプローチできるタイプを選んだほうがお得!
問題4:ブロッコリー vs ブロッコリースプラウト
→引き分け
「ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの種を発芽させたもので、ブロッコリーはブロッコリースプラウトが成長したものです。たんぱく質は、ブロッコリーのほうが2.8倍多く(5.4g/1.9g)、ビタミンCもブロッコリーのほうが豊富で、100gあたり約140mgと、スプラウトの約64mgを大きく上回ります。しかし、β-カロテンやカルシウム、強い抗酸化作用や解毒をサポートする成分であるスルフォラファンはブロッコリースプラウトに豊富に含まれており、含有量はブロッコリーの約10~20倍以上。スルフォラファンの点で見るとブロッコリースプラウトが優秀ですが、食べごたえや使いやすさという点ではブロッコリー。どちらも優秀な野菜なのでお好みで使い分けしましょう」
問題5:木綿豆腐 vs 絹ごし豆腐
→木綿豆腐
「木綿豆腐と絹ごし豆腐は原材料は同じですが製造方法が異なります。木綿は水分が絞られ濃縮されている分、栄養密度が高いです。カルシウムは木綿は93mg、絹ごしは75mg。たんぱく質は木綿が7.0g、絹ごしは5.3g。カロリーは木綿が73kcal、絹ごしは56kcalと絹ごしが低いです。全体的に栄養価はそこまで大きく変わらないので、料理や気分に合わせて選んでみては」
問題6:エリンギ vs まいたけ
→まいたけ
「まいたけはビタミンDとビオチンが多く含まれているのが特徴です。ビタミンD含有量はまいたけは4.9㎍、エリンギは1.2㎍。ビタミンB群の一種であるビオチンは、肌や髪、爪を健康に保つ効果があるのですが、まいたけには24㎍、エリンギは6.9㎍と、こちらもまいたけが圧勝。それ以外の成分はほぼ同じです。ビタミンDは不足している人が多いため、積極的にとってほしい成分。きのこで迷ったらまいたけを選んでみてください」
問題7:りんご vs 冷凍ブルーベリー
→冷凍ブルーベリー
「β-カロテンの含有量は冷凍ブルーベリーは55㎍、りんごは27㎍。食物繊維は冷凍ブルーベリーは3.3g、りんごは1.9gと、こちらも冷凍ブルーベリーのほうが多いです。また、ブルーベリーには抗酸化作用の多いレスベラトロール(ポリフェノール)も豊富に含まれていて、美容効果も高いです」
生に比べて安価でお財布にもやさしい冷凍ブルーベリーは、栄養面も優秀。保存もきき、少量ずつ使える点でもコスパのよさが光ります。
大根は、葉っぱのほうが栄養がある?
「大根の根(白い部分)は淡色野菜ですが、大根の葉は緑黄色野菜に分類されます。そのため、β-カロテン(体内でビタミンAに変わる)は大根の根には含まれていませんが、葉には3,900㎍も含まれています。そのほかの栄養も葉のほうが豊富です。葉酸は葉に140㎍、根に34㎍、ビタミンCは葉に53mg、根に12mg、食物繊維は葉に4.0g、根に1.4g、カルシウムは葉に260mg、根に24mgと大きな差があります」
捨てるなんてもったいない、栄養がとっても豊富なだいこんの葉。大根は根も葉も丸ごと食べましょう。
※含有量は全て100gあたりの数値です。
物価高の今だからこそ、価格だけでなく”栄養のとれ具合”まで意識することが大切。たとえば、果物は高くてなかなか手が出ないというときでも、冷凍ブルーベリーのように手頃で栄養価の高い選択肢もあります。ぜひ毎日の食事にとり入れてみてください♪
取材・文/小野寺 紗名美



