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糖尿病専門医が教える! 迷わない「買い物&調理ルール」で整う毎日の食習慣

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買い物ルール

今回は、健康コスパの高い食生活を無理なく続けるための、覚えておきたい基本的な「買い物ルール」と「調理の工夫」をご紹介します。買い物の仕方やちょっとした手間のかけ方を頭に入れておくことで、血糖値の安定も、食事の満足感も自然と整っていきます。今回も、糖尿病専門医の飯島康弘先生に、忙しい日常の中でもとり入れやすい「買い物&調理の基本ルール」を教えていただきました。どれも今日からすぐに実践できる、シンプルで続けやすい工夫ばかりです。

監修 : 飯島 康弘 (糖尿病専門医)

東京医科大学卒。東京医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科 客員研究員。日本糖尿病学会 糖尿病専門医、日本内分泌学会 内分泌代謝科専門医・指導医、日本内科学会 認定内科医。2021年に東京都新宿区の藤保クリニック院長に就任し、糖尿病外来、訪問診療、有床診療所の運営を行っている。「意志力ではなく体の仕組みで語る」をコンセプトに、医療・健康情報ブランド「メディノト」を運営し、一般向けの医療情報発信や各種メディアでの記事監修・執筆活動も行っている。生活習慣病から人生に寄り添う診療を大切に、日々医療に励んでいる。
HP:https://fujimura-fujiyasu.net/  
note:https://note.com/medinoto/  
X:@medinoto

Contents 目次

体を整える“血糖値安定×健康コスパが高い食材”を買う時の「買い物・基本ルール」5

養生コスパワー食

1回目の記事はこちら→
2回目の記事はこちら

健康コスパの高い食材を知っておくことも大切ですが、あわせて基本の買い物ルールを身につけておくことで、日々の買い物はよりラクになります。迷う時間が減り、その場の気分に左右されず、自然とバランスのよい選択ができるようになりますよ。飯島先生流、買い物のルールはこちら!

ルール1:野菜は色が濃い方を選ぶ
「スーパーの棚で迷ったら、色の濃い方を手にとってください。例えばレタスよりサニーレタス、キャベツより小松菜、といった具合で濃い方を選びましょう。この濃い色の正体は抗酸化作用を持つファイトケミカル。白い野菜より緑黄色野菜のほうがビタミンの含有量が多く、栄養価も高いです」(飯島康弘先生)

ルール2:たんぱく源を先に買い物カゴに入れる
「まずは、食事の軸になるたんぱく質を豊富に含む食材を最初に確保しましょう。卵、豆腐、鶏肉、魚の缶詰など、手頃で続けやすいものをベースにするのがポイントです。たんぱく質は満足感を高め、血糖値の急上昇を抑える働きもあります。先にこれらをカゴに入れておくことで、食事のバランスが自然と整い、残りの予算で野菜や副菜を補う買い方が自然にできるようになります」

ルール3:ロスが少ない食材を選ぶ
ロスが少ない=丸ごと食べられる食材を選ぶことも重要です。例えばブロッコリーは、つぼみだけでなく茎まで食べられるため、捨てる部分がほとんどありません。部位ごとに調理を変えれば、1つの食材で複数のメニューに展開でき、割安です。一方で、例えばそら豆は、さやが厚く全体の重量に対して可食部が少なく、結果的に割高になりやすいです。また、缶詰やカット野菜は、下処理済みでそのまま使えるためロスが出にくく、無駄なく食べられるのが大きなメリット。調理の手間も省けるので、忙しい日でもとり入れやすく結果的に続けやすさにもつながります」

ルール4:飲み物は甘くない方を選ぶ
「甘い飲み物は、満足感が得られにくい一方で、糖分だけが素早く吸収されて血糖値を上げやすいのが特徴です。いわば健康コスパが低い選択になりがち。日常的に飲むものは、水やお茶、無糖のコーヒーや炭酸水などを基本にすると、余計な糖質を無理なくカットできます。飲み物を変えるだけでも、1日の総糖質量には大きな差が生まれます」

ルール5:「おかずになる食材」を中心に買う
血糖値の安定と満足感を両立させるには『主食中心』から『おかず中心』へと意識をシフトすることが大切です。安価な炭水化物を中心に選ぶのではなく、肉・魚・卵・大豆製品など、たんぱく質がとれる“おかずになる食材”を基準に買いましょう」

惣菜や弁当、加工食品を買うときの30秒チェック!

コンビニ食コンビニやスーパーでお惣菜やお弁当、加工食品を選ぶときは、パッケージの情報をほんの少し見るだけで、選び方の質が変わります。時間をかけなくても判断できる、シンプルなチェックポイントを押さえてみてください。

・原材料の最初の3つを見る
「原材料は使用量の多い順に並んでいます。最初に『砂糖』『小麦粉』『水あめ』などが並んでいれば糖質が中心の構成。『鶏肉』『大豆』『野菜』などが先に来ていれば、栄養密度が高い傾向があります。まずは何でできているかをざっくり把握しましょう」

・たんぱく質の量を確認
「1食あたり15g以上あれば、しっかりとしたおかずとしての目安になります。逆に10g未満の場合は、炭水化物が中心で満足感が得にくい可能性も。食後の満足感や血糖の安定を考えると、おかずのたんぱく質量は15g以上のものを選ぶことが大事」

・食物繊維の表示があるか
「食物繊維は表示義務がないため、あえて記載されている商品は、それ自体が強みになっている=食物繊維が豊富な商品であるケースが多いです。腸内環境のサポートや血糖値の上昇をゆるやかにする点でも、食物繊維の表示があるものを選ぶとよりよいでしょう」

・「超加工食品」を見分ける
「原材料欄に、家庭のキッチンではあまり見かけない添加物名(乳化剤、増粘剤、人工甘味料など)が5つ以上並んでいる場合は加工度が高いという目安になります。すべてを避ける必要はありませんが、日常的に選ぶものは、できるだけシンプルな原材料のものを選ぶ意識も大切です」

調理方法で差がつく! 血糖値をゆるやかに整える簡単テクニック

養生コスパワー食「食材の選び方だけでなく、どう調理するかも血糖値のコントロールには大きく関わります。同じ食材でも、切り方や食べ方を少し変えるだけで、血糖値の上がり方や満足感が変わってきます」
特別な技術や手間は必要なく、日常の調理にひと工夫加えるだけで実践できるものばかりを教えていただきました。すぐにとり入れられる簡単調理テク、ぜひ今日からお試しを!

・大きく切る
「 食材はあえて大きめに切ることで、自然と咀嚼回数が増え、食べるスピードが遅くなります。よく噛むことで満腹感も得やすくなり、結果として食後血糖の急上昇を抑えやすくなります」

・冷やして食べる
「ご飯やじゃがいも、さつまいもなどの炭水化物は、冷やすことで『レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)』が増えます。これは消化吸収がゆるやかになる性質があり、血糖値への影響もマイルドに。おにぎりや冷たいうどん、冷やし焼き芋などは理にかなった食べ方と言えます」

・酢を加える
「 酢に含まれる酢酸には、胃から腸への食べ物の移動をゆるやかにし、食後血糖の上昇を抑える働きがあるとされています。酢の物や南蛮漬け、ピクルスなどを一品加えるだけでも効果的です」

・油を味方にする
「 脂質は適量であれば、胃に入った食べものの小腸への移動をゆるやかにし、血糖値の急上昇を抑える方向に働きます。『ノンオイル=ヘルシー』と考えがちですが、完全に避けるのはNGで、脂質は1食あたり15~20g程度はとりましょう。脂質を適量とることで、満足感も高まり、結果的に食べすぎ防止にもつながります」

血糖値を安定させた、体やお財布にもやさしい食生活は、特別な努力ではなく「選び方」と「ちょっとした工夫」の積み重ねが大事。少しずつとり入れていくだけでも、血糖値の安定や満足感の違いを実感できるはず。物価高の今だからこそ賢くムリなく習慣化していきましょう!

取材・文/小野寺 紗名美

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