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舌をみるだけで、体調も体質もまるわかり!? Twitterフォロワー15万人超の漢方家・櫻井大典さんが教える“顔をみるだけ”の漢方的おうち健診<2>
前回は、顔色をみるだけで、その人の生活習慣の乱れや性格の傾向、悩まされやすい不調がわかるということをお伝えしました。顔色はもちろんですが、舌を「べぇ~」と出してみると、さらに体の中のことがよくわかります。
今回は、書籍『漢方的おうち健診 顔をみるだけで不調と養生法がわかる』(学研プラス)の著者で、Twitterでも大人気の漢方家・櫻井大典さんに、“顔をみるだけ”で体内を巡る気血水(きけつすい)の状態をセルフチェックする方法を教えてもらいましょう。
Contents 目次
顔の中で、重要な判断基準になるパーツはどこ?
さっそく、セルフチェックをはじめましょう。今回、着目するのは、「舌」。普段、自分の舌をじっくり見ることはあまりないかもしれませんが、中医学(中国の伝統医学で東洋医学のひとつ)の専門家にとって「舌」は重要な判断基準になるパーツです。
というのも、体のほかの部分は皮膚に覆われていますが、舌はごく薄い粘膜に覆われているだけ。ですから、舌の表面は細胞そのものがみえているようなものなのです。体の中の様子が、そのまま反映されていると考えます
舌をみるときにポイントになるのは、形・色・苔の状態です。凹凸や厚さに異常がなく、明るく赤みのあるピンク色で、白くて薄い苔が均一についているのが健康な舌。「苔がある=不健康」と勘違いしている人が多いのですが、「薄い苔がある=正常」です。舌の色がわからないほど苔が分厚い場合は何らかの不調が疑われますが、歯ブラシなどでこすって落とそうとするのは、舌を傷つける可能性があるのでNGですよ。
では、「べぇ~」と舌を出してみてみましょう。
色と苔の状態で簡単セルフチェック あなたの舌はどのタイプ?
あなたの舌の色と、苔の状態は以下の①~⑥のどれに当てはまりますか?
さきほどお伝えしたように、明るく赤みのあるピンク色で、白くて薄い苔が均一についているなら健康な状態といえますが、それと比べて色や苔の状態はどうでしょうか?
(1)舌の色が、全体に赤みが薄く白っぽいピンク色
(2)舌の色が、全体に濃い赤色
(3)舌の色が、全体に紫っぽい色
(4)舌の表面に白い苔が厚くついている
(5)舌の表面に黄色い苔が厚くついている
(6)舌表面に苔がほとんどない
このチェックの際に、注意点が1つあります。それは舌をみるタイミング。寝起き、食後15分以内は避けてください。寝起きがダメな理由は、誰でも舌の苔が厚くなりがちだからです。また食後15分以内は、舌の赤みが強くなりがち。ほかにも、カレーやコーヒーなど、色の濃い飲食物をとった後も舌に色が残る場合があるので、避けたほうがいいですね。
何番にチェックが入ったでしょうか。①~⑥のどれに当てはまったかで、あなたの体内の気血水の状態がわかります。
ここで中医学ではおなじみの「気血水(きけつすい)」について簡単に説明すると、
・「気(き)」=体を動かす生命エネルギーのもととなるもの
・「血(けつ)」=全身を巡り栄養を与える血液とそのほかの栄養分
・「水(すい)」=体を潤して老廃物を排出する、血以外の体液
です。この「気血水」の3つが、過不足なくちょうどいい量、きれいな状態で、スムーズに流れていれば、私たちは健康でいられます。でも、現代社会ではほとんどすべての方が気血水のバランスを崩していて、それが冷えや便秘、だるさ、肩こりといったさまざまな不調につながっているのです。
だからこそ、舌の状態をヒントにして、気血水のバランスを整えていきましょう。あなたが食べるとよい食材は? おすすめのセルフケアは? それらを次の項目でご紹介します。
毎日の舌チェックで、体調が整う! 不調が消える!
まずは、舌の色でわかることと、おすすめの養生法をご紹介しましょう。
舌の色が、全体に赤みが薄く白っぽいピンク色
「血(けつ)」が不足しているサインです。食生活の乱れや目の使いすぎ、睡眠不足などが思い当たりませんか。おすすめの食材は「レバー(牛・鶏・豚)、まぐろ」。貧血にはレバーとよくいわれますが、中医学的にもレバーが最適。まぐろは、手足の冷えをやわらげる働きも期待できます。
舌の色が、全体に濃い赤色
「水(すい)」が不足しているサインです。妙にのどが渇いて、冷たい飲み物が飲みたくなるという人は、体内がカラカラに乾燥しているかもしれません。おすすめの食材は「いか、卵」。いずれも体に潤いを与えてくれる食材です。水分の摂りすぎはかえって胃腸の負担になるので止めましょう。
舌の色が、全体に紫っぽい色
「血(けつ)」が汚れてドロドロになっているサインです。体を冷やしていたり、ストレス過多だったりしませんか。そのままにしていると頭痛や生理痛、肩こりなどが悪化してしまいます。おすすめの食材は「にら」。血行を促す働きが期待できる食材で、冷えている体を温めましょう。
続いて、苔の状態からわかることと、おすすめの養生法をご紹介します。
舌の表面に白い苔が厚くついている
「水(すい)」が汚れてドロドロになっているサインです。水分を摂りすぎていませんか。よかれと思ってミネラルウォーターを毎日2リットル飲んでいるような人は要注意。体質に合わない場合、体内で水分が滞って胃腸が弱る原因になってしまいます。飲みすぎを止めるのが一番の養生になりますが、余分な水分を取り除く食材としては、「いんげん豆、枝豆、そら豆、レンズ豆などの豆類」がおすすめです。
舌の表面に黄色い苔が厚くついている
「気(き)」が滞っている&「水(すい)」が汚れてドロドロになっているサインです。暴飲暴食やストレスの溜めすぎで、胃腸が悲鳴を上げています。お酒や脂っこいもの、甘いものを控えましょう。食材では、熱を冷ます働きを持つ「きゅうり、冬瓜、すいかなどのうり類」がおすすめです。ストレスが溜まっているなと感じたら、すっきりした香りのアロマなどをたいてリラックスするのもいいですよ。
舌の表面に苔がほとんどない
「血(けつ)」と「水(すい)」が不足しているサインです。こんな人は心身が疲れ果てている可能性大。仕事や家事で忙しすぎる生活を送っていませんか。すぐに休日を作って休んでください。そのうえで、食材では「ナッツ」がおすすめ。松の実やくるみ、アーモンドなどのナッツは栄養価が高く、体が弱って元気がないときの強い味方です。
舌をみるだけで、体の中の状態や日ごろの不摂生がわかることに驚いていただけたでしょうか。飲み会で暴飲暴食した、夜更かしをした、そんな生活の乱れはすぐに舌の状態にあらわれます。逆にいえば、舌をみるだけで、体調や食べるといい食材を知ることができるということ。第1回でご紹介した顔色と同様に、舌は体の中の状態をわかりやすく知らせてくれるバーツです。毎日の舌チェックを習慣にして、慢性的な不調とさよならしましょう。
もっと詳しく知りたい人は、
『漢方的おうち健診 顔をみるだけで不調と養生法がわかる』(学研プラス)
文/出雲安見子