膣フローラ検査ってどんな検査？

今回、お試ししたのはRACINÉ（ラシーネ）の『膣チェックキット -フローラ検査-』（上写真／税込13,200円）。

そもそも膣内フローラ検査を行っているクリニックがまだ少なく、しかも自費診療なので検査費用も高め。自宅で採取してリスク診断ができるなら「ぜひやってみたい」と、さっそくチャレンジすることに。

使用方法はいたって簡単。綿棒状のスティック（スワブ）で膣内からサンプルを採取して送るだけでOK！ ３週間ほど待つと検査結果が届きます。

そして、こちらの検査の最大のポイントは“ラクトバチルス菌”が膣内にどのくらいいるのか、その割合がわかること。それによって、膣トラブル・婦人科系疾患・不妊リスクなどの程度を知ることができます。

ラクトバチルス菌は、免疫力の向上・消化促進・病原菌抑制・栄養素生成など体に必要な働きをしてくれている重要な善玉菌です。

膣内の環境を酸性に傾けて悪玉菌の繁殖を抑制し、膣内の免疫力を高めてくれるため、炎症や感染症を防ぐ役割があるそう。またラクトバチルス菌の割合が正常であれば、膣内環境と密接な関係にある女性ホルモンのバランスも整っていると考えられています。

さっそく、検査から結果が届くまでの様子をレポートしましょう！

検査方法は膣内にスワブを入れて回すだけ

まず、届いたキットの内容物はこちら。

・膣内検査スワブ
・「膣チェックキット」の説明書
・膣内フローラについての解説書
・検査IDと診断結果確認用QRコード
・同意書
・返信用封筒

検体の採取方法は説明書に記載されている手順に従って進めますが、膣にスワブを入れ、くるくると回すだけ。インフルエンザやコロナウイルスの検査時に、長い綿棒を鼻に入れてくるくると回しながら細胞をとるのと同じ方法です。

とはいえ、インフルエンザで行う検査はわりと痛くて苦手な人も多いはず。私も毎回涙が出るので、膣内にスワブを入れるのは少し怖かったですが、痛みはなくひと安心。特に生理のとき、タンポンを使っている人ならまったく問題なく挿入できると思います。

スワブは大体３～５cmくらいが膣内に入れば問題ありません。ただ、膣周辺が清潔な状態で採取したほうがいいため、お風呂に入ったあとに行うのがオススメです。

検体が採取できたら、スワブと記入済の同意書を返信用封筒に入れて送るだけですが、その後、指定のアンケートに回答が必要なので忘れないようにしましょう（アンケート回答時にID登録を行うため、検査IDが記載された用紙を手元に準備しておきます）。

検体送付後は、結果が出るまで３週間ほどかかります。結果はWebページに届くので、閲覧に必要な検査IDと診断結果確認用QRコードが載った用紙をなくさないように保管しておきましょう。

膣内フローラの検査結果を確認…その驚きの結果は？

そして、待ちに待った検査結果の確認。
ドキドキしながら結果のWebページを開くと…なんと、ラクトバチルス菌がたったの18％しかない!?

本来ラクトバチルス菌は90％以上あることが望ましいため、その数値の低さに衝撃を受けました…。

近年の研究で、子宮内のラクトバチルス菌が90％以上の人とそうでない人を比べたところ、割合が多い人の妊娠率は少ない人の２倍以上高いことがわかっているそう。ラクトバチルス菌が少なく膣内の酸性度が低下していると、細菌性膣炎などの膣内トラブルを引き起こしやすくなるほか、悪玉菌が増えれば「カンジタ」や「クラミジア」などの感染症にもかかりやすくなる可能性も高まります。

この検査キットでわかるのは、あくまでラクトバチルス菌の割合だけなので、それ以外の菌や「なぜ少ないのか」など詳細については、別途クリニックに行って再検査や相談が必要ですが、まずはいまの膣内環境を大まかにでも把握することができるため、意識を変えるきっかけを作ってくれます。

私の場合、想像以上に膣内のバランスが悪かったことで、「まだ大丈夫だろう」とのんびりしていた気持ちが一気に引き締まり、「善玉菌を増やすために何をしたらいいか」を積極的に考えようと意識が高まりました。病院に行って、検査をして…という流れを踏もうとするとどうしても腰が重くなり、もしかしたらいまもまだ検査を受けていなかったかもしれません。

そう考えると自宅でサッと検査ができて、自分の体の状態を知ることができるのは、健康管理や予防につながっていいですね！

検査結果を見て生活習慣を見直し

Webページで確認できる結果報告書には、検査結果に対する総合コメントとアドバイスも書かれています。

具体的には、ラクトバチルス菌を増やすには錠剤などで直接膣に入れて補充するか、ラクトバチルス菌が多く含まれる食品やサプリメントをとることが効果的だそうです。

食品ではヨーグルトや漬物などの発酵食品に含まれているのですが、振り返ってみると、じつはみそ汁以外で発酵食品をあまり食べていないなど、善玉菌が少ない理由に思いあたる原因がチラホラ…。

そこで、まず食事に納豆を追加。毎日１パック食べることを習慣化してみることに。また、これまでデリケートゾーンを専用のソープで洗っていなかったので、膣まわりの環境を整えるためにも弱酸性の専用ソープを使い、同じく専用のオイルで保湿を行うことに。ラクトバチルス菌が増えやすい状態へと整えていくため、日々の生活スタイルを少しずつ見直し中。

直接は見られない膣内の状況を知ったことは、衝撃も大きかったのですが、その分危機感が募り、結果的にフェムケアや膣の健康の大切さや食習慣を見直すよい機会になりました。定期的にチェックしてもよいと思うので、気になる人はぜひ試してみてくださいね！

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お試ししたのは…
『膣チェックキット -フローラ検査-』
13,200円（税込）
https://racine-official.jp/product/detail/20

取材・文／番匠 郁