普段の食事を見直して生理前の異常な食欲を抑えよう

生理の前になると、どうしても食べ過ぎてしまって…。
そんな悩みをあちこちで耳にします。

私自身も、10代〜30代前半まではかなり悩んでいました。ふだん、どんなにきちんとカロリー調整をしていても、生理前になると食欲がムクムクと沸き上がってどうしようもない。
しかも、ふだんは絶対に食べない、高カロリーのチーズや菓子パンなど甘くてこってりしたものが欲しくなる……。

にっくき生理!?　いえいえ、悪いのは生理ではなく、食生活。
生理前になると食欲が暴走するのは、ふだんの食事で栄養が足りていないからなのです。
生理というのは、妊娠に備えてつくったベッド（子宮内膜）が妊娠しなかった場合に、はがれ落ちる現象。
早い話、「妊娠しなかったね。じゃあ、次に備えて、ベッドを取り替えよう」ということです。

それには体力を使うため、エネルギーが必要です。
また一定量の経血を排出するため、血液のもとになるたんぱく質と鉄分も不可欠です。
ところが、ふだんから極端な食事制限をしてエネルギー不足、栄養不足に陥っているとしたら……。
「これじゃあ、生理を起こせないよ」ということで、足りない栄養分を補うために、生理前に異常なまでの食欲を起こさせるというわけなのです。

逆に言うと、ふだんからきちんと食べている人は、生理前でも、食欲はいつもと変わりません。

食生活を整えて栄養をプラスする努力を

じつは、私自身がそれを体感しています。
きちんと食べるようになってからは、生理前の異常な食欲に悩まされることがなくなりました。カウンセリングしている患者さんたちも同じです。
ちゃんと食べると、生理前でも甘いものが欲しくならない、ということを多くの人が実感しています。

ですから、生理前になると異常な食欲が出て困っているという人は、ふだんの食生活を振り返ってみてください。
生理を起こすだけのエネルギーや、血液をつくるだけの栄養が足りていなければ、生理前になって食欲が増すのは当然なのです。

食事をするとき、栄養をプラスする努力をしてみましょう。
食生活が整えば、「あれ、今、生理前だっけ!?︎」と自分でも驚くほど、食欲だけでなく、むくみやイライラなどの不調が改善することを実感できるはずです。

とはいえ、私たち女性の体は、生理周期に合わせて変化するのは事実。
ですから、それに合わせてダイエットするのは、リズムとしては正しい方法です。

ふだんからちゃんと食べていれば、生理前であろうがなかろうが、食欲はそれほど変わりませんが、集中力ややる気は生理が終わってから排卵までの間がピークです。
代謝も上がってやせやすい時期なので、この間は、ダイエットを集中的にがんばる時期といえるでしょう。

逆に、生理前から生理中は、気力が落ちるだけでなく、代謝も下がり、体はお休みモードになるため、ここはゆったりと過ごすのが正解です。

がんばる時期と休む時期をくり返す

こんなふうに、生理の周期に合わせ、がんばる時期と休む時期を交互にくり返すのが、おすすめです。

いちばん怖いのは、ダイエットをして生理が止まること。
ですから、くれぐれも生理が止まるような過激な方法は避けるようにしてください。

生理が来るということは、「あなたはママになってOKですよ」のサインです。
早い話、フェロモンを出してオスを引き寄せて種をいただく準備が整ったということ。

つまり、生理があることは、“いい女” “モテる女”の最低限の条件なのです。
その証拠に、私自身、20代の頃は何年も生理が止まったことがありますが、驚くほどモテなくなって……。
自分ではやせて“いい女”に近づいていると思っても、逆にモテない方向に向かっていたんですね……。

キレイになって、いい男を引き寄せて幸せになるためには、生理が止まるような過激なダイエットはやめましょう！