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やせ過ぎ女子は生理が止まる危険あり! 婦人科医が教えるダイエットの注意点

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やせ過ぎ女子は生理が止まる危険あり! 婦人科医が教えるダイエットの注意点

婦人科医の松村圭子先生(成城松村クリニック院長)に、「生理」や「女性ホルモン」など、女性の体についてわかりやすく教えていただく連載。読めば、自分の体や心と上手に付き合える"優秀ホルモンヌ"になれます!

「短期でやせたい」という思いから、ストイックなダイエットをしていませんか? 短期間で体重や体脂肪を大幅に落としてしまうと体にどのような悪影響があるのか、松村先生に教えていただきます。

監修 : 松村 圭子 (婦人科医)

婦人科医。成城松村クリニック院長。日本産科婦人科学会専門医。元大妻女子短期大学非常勤講師。広島大学附属病院などの勤務を経て、2010年、成城松村クリニック開院。西洋医学のほか、漢方薬、サプリメント、プラセンタ療法などを治療に取り入れている。雑誌、Web、テレビなどメディアを通して、女性ホルモン、生理、更年期などについてわかりやすく解説。また、健康食コーディネーター、生涯学習インストラクター、女子栄養大学食生活指導士、食生活アドバイザー2級の資格を取得し、食事面の実践的なアドバイスも行う。著書『女30代からのなんだかわからない不調を治す本』(東京書店)、『女性ホルモンを整えるキレイごはん』(青春出版社)など。

Contents 目次

過激なダイエットによる生理不順は、体からの警告

こんにちは。婦人科医の松村圭子です。

モデルさんの華奢な体形を見て、「自分も同じように細くなりたい」と思う女性もいるのではないでしょうか。やせ過ぎの体形を理想にして過激なダイエットをし、短期間で体重や体脂肪を減らし過ぎると、生理が止まってしまう危険があります。

細い「美容体形」と、自分が健康でいられる「健康体形」は、違うことがあります。ガリガリの細い体ではなく、ふっくらと適度な脂肪がついた体のほうが、女性ホルモンが整い、健康で若々しくいられるんですよ。

そもそも、体脂肪には、内臓を守ったり、エネルギーが不足したときの燃料になったりする役割があります。体脂肪を減らし過ぎるのは、いざというときの蓄えを減らすということ。脳は生命の危機を感じ、まず命に関わらない生理の機能からストップさせます。

ダイエットをして生理不順になった、生理が止まったというのは、「今の体は、妊娠や出産に耐えられない異常事態だよ。間違ったダイエットをしないで!」という、体からの警告なのです。

体脂肪を減らしすぎると、女性ホルモンが低下してしまう

女性ホルモンは、美と健康をつくるホルモン。ふっくらと適度な体脂肪をつけて女性らしいボディラインをつくり、ハリのある肌やツヤのある髪をつくる働きがあります。

体脂肪を減らし過ぎると、女性ホルモンの分泌量が減って、肌や髪などの老化が早まります。さらに、女性ホルモンには骨を丈夫にする役割もあり、過激なダイエットで女性ホルモンが減ると、骨密度の低下につながります。実際、体脂肪率が10%台の女性アスリートは、骨密度が低下して疲労骨折しやすいケースが少なくないようです。

また、妊娠中の過激なダイエットは、赤ちゃんへの栄養不良につながり、臓器が未熟な低体重児が生まれるリスクが増加。低体重児は、成長すると生活習慣病になりやすいことがわかっています。

ストイックなダイエットによるやせ過ぎを防ぐためには、自分の体形の健康体重、体脂肪率を知っておきましょう。

体脂肪率が20%を切らないようにする

もともとの体重の1割程度を1か月で一気に減らすと、生理に影響を及ぼす可能性が高くなります。
※例:体重60kgの場合、1か月に6kg 以上落とすのはNG。

1か月に-1kg程度のペースで、ゆるやかに減量していったほうが、リバウンドしにくく、健康的にやせられるでしょう。

また、女性の場合、体脂肪率は20~25%程度が適正です。ダイエットをするときは、体脂肪率が20%を切らないようにしましょう。

さらに、やせ過ぎを防ぐためには、BMI(体格指数)が18.5以上25未満の「普通体重」の範囲になるようにしてください。以下の計算式の結果が18.5未満なら、低体重です。

《BMIの計算式》
BMI=[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]

※例:体重60kg、身長160cmの場合…60 ÷[1.6×1.6]=23

《判定基準》
18.5未満…やせ(低体重)
18.5以上25.0未満…普通体重
22.0…標準体重
25.0以上…肥満

短期で一気に体重を減らしてしまうと、体調を崩し、リバウンドしやすくなります。健康的にやせるために大切なのは、「生活習慣」として身につけられる無理のない方法を選ぶこと。体重だけではなく、体脂肪率やBMIなどもチェックし、健康的な体形をめざしましょう。

取材・文/掛川ゆり

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