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CATEGORY : ヘルスケア |食事・栄養

医師に聞いた。免疫細胞が働くための栄養素は、たんぱく質、ビタミンC、ビタミンD。どのタイミングでとるのがベスト?

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食事と免疫力のイメージ

「免疫」は異物を見つけて排除し、体を守る仕組みのことです。私たちの健康に不可欠な機能ですが、免疫は強ければいいわけではなく、過剰反応を起こさず“ちょうどよく働く力=調節力”が大切なのだそう。では、バランスのよい免疫機能を手に入れるために、食生活において工夫できることとは? また、プロはどのようなことを心がけているのでしょうか。今回は「免疫と食事」を切り口にして、内科医の工藤あき先生に聞きました。

監修 : 工藤 あき (医師)

内科医。一般内科医として地域医療に貢献する一方、消化器内科医として、腸内細菌・腸内フローラに精通。腸活×菌活を活かした美肌・エイジングケア治療にも力を注いでいる。日本消化器病学会専門医・日本消化器内視鏡学会専門医。その美肌から「むき卵肌ドクター」の愛称で親しまれている。著書に『老けない人が食べているもの』(アスコム)ほか多数。
公式HP 工藤 あき official site (aki-kudo.com)
Instagram https://www.instagram.com/_kudo_aki_/

Contents 目次

免疫機能のバランスの悪さは風邪やアレルギー症状に表れる!?

ご飯を食べる女性のイラスト

免疫が自分の健康を守ってくれる機能だということは知っていても、自分の免疫機能のバランスが整っているかどうかは、なかなかわかりにくいですよね。

また、どんなケアをしたらいいのか、対策法が自分にあっているのか、いまいち手応えを感じられない人もいるのではないでしょうか。

そこで、FYTTEの『ヘルスケアトレンド2026』では「カスタム免疫ケア」をキーワードに掲げました。免疫対策への意識が一般的になった今、免疫も「自分に合うケア」へ。個々の体調に合わせて「ちょうどよく整えるケア」に注目が集まると予測。→

今回は、オピニオンリーダーでもある内科医 工藤あき先生に「免疫と食事」の関連性について伺いました。

免疫の機能としてベストなのは免疫細胞が、悪いものが入ってきたら排除しつつ、必要以上には反応しないという状態です。ただ日々の生活の中で、それらを細かく実感するのは難しいですよね。わかりやすい体感としては、免疫力が落ちていれば風邪を引きやすくなりますし、免疫が過剰に反応すると花粉症などのアレルギー反応が出やすくなるというのがあります。こうした症状が出やすいのであれば、免疫の調節がうまくいっていないことを疑ってもよいでしょう。

免疫機能の調整に重要な役割を果たしているのが食生活です。免疫細胞そのものの構成要素、免疫細胞が出してくれる抗体、免疫細胞が生き生きと元気に活発に動けるようにしてくれる要素、これらはすべて食べたものが原材料になっています。

『体は食べたものによってできている』と言いますが、その体の一部に免疫力も含まれていると考えれば、食生活が整っていないことで免疫力が落ちていってしまうという可能性は大いにあり得ます」(工藤あき先生。以下同)

免疫機能に有効な栄養素の代表選手はたんぱく質、ビタミンC、ビタミンD

栄養素食材

「まずは栄養が偏らないように気をつけてほしいです。好き嫌いなどはあるものですが、現代人の食事において手軽に食べられるものだけを選ぶと、糖質に偏りがちになってしまいます。糖質は砂糖だけではなく、パン、パスタ、お米など炭水化物も糖質がメインの食材です。

一方、免疫に関わる栄養素として代表的なのがたんぱく質。たんぱく質は免疫細胞の構成成分なので不足すると免疫力そのものに影響が及びます。とくに朝、とることで筋力の維持にもつながるので、ぜひ、朝ご飯にたんぱく質をとり入れてみてください。

また、免疫細胞が元気に動くには、ビタミン・ミネラル類の働きが大きいです。ビタミンCは免疫力を強化してくれるため、風邪のシーズンなどは私も意識的にとるようにしています。ちょっと風邪を引いたかなというときも、ビタミンをCサプリメントで補います。

免疫力アップだけでなく、炎症を抑えてくれるのがビタミンDです。じつは私も花粉症対策として、サプリメントを使っています。花粉は冬の終わりから春にかけて飛散するのに、この時期は日照時間が短くて肌ではビタミンDを作りにくいシーズンです。このタイミングでビタミンDのサプリメントを飲んだら数年間続いていた花粉症が治まったので、効果を実感しています。 

ビタミンDは意識しないととりにくい栄養素かもしれませんが、その意味では『さけ』がおすすめです。きのこ類もビタミンDが豊富だと言われるものの、動物性の食材のほうが含有量が多いですし、魚だからメインのおかずにもなり、ご飯にも合いやすく、たんぱく質もとれるということで重宝しています。

そのほか免疫機能の維持に有効な亜鉛なども大切な栄養素です。

食事のなかでこれらの栄養素をとるには、おかずとしてたんぱく源となる肉、魚、卵、乳製品をとるとか、野菜や果物でビタミンやミネラルをとるなどしなければならないので、ちょっと手間ですよね。でも、このひと手間を続けることで体が整っていきます」

食事のときは、炭水化物を最後に。血糖コントロールと免疫力の深い関係

血糖値コントロールのイメージ

「食事で主食ばかり食べていると、血糖値が急激に上がってしまいます。それを抑える食べ方として、『炭水化物を最後に』と言われますが、こうした血糖コントロールは免疫とも無関係ではありません。主菜でも副菜でも、おかずなら何でもいいのですが、そういったものから食べ始めて、主食は最後のほうで楽しむという方法を私も実践しています。

血糖値が高い状態が続くと体には活性酸素が増えてしまいます。すると免疫細胞の機能が低下してしまうため、いざウイルスが入ってきたときうまく外敵を排除できない、つまり免疫力が下がると言われています」

ちなみに、食物繊維をとると、その後の食事の血糖値が上がりにくくなるという効果もあるそうです。朝は何かと忙しい工藤先生も、「朝ご飯にはたんぱく質で筋力維持、食物繊維で血糖コントロールして、ビタミンC、ビタミンDを意識することに加えて、寝起きは脂溶性の栄養素が効率よく吸収されるためトマトなどでリコピンを摂取…」と、ついつい頭を働かせてしまうそうです。

骨髄で生まれて腸で学ぶ。腸は免疫細胞の学校のようなもの!?

食べたもので腸が働くイメージ

健康のために腸活をしている人も多いと思います。改めて腸活は、免疫機能の向上にも役立つものなのでしょうか。

「腸は体の中にありながら、食べものに付着したウイルスや細菌がダイレクトにふれるので、限りなく外側に近い器官といえます。ここでふれたものが体の中にとり込まれても大丈夫か、あるいは排除すべきものなのかを判断するのが免疫細胞の役割です。免疫細胞は、腸という常に外敵にさらされているような環境の中で、こういうときはこんな戦い方をするんだ、このときはこう判断するんだという経験を重ねていきます。

こうして多くの経験値を積んでしっかり学び、細胞として教育されたのち、免疫細胞は血液に乗って全身をめぐります。そう考えると、腸は免疫細胞の学校のようなものですね。そして腸での学びが全身に影響を及ぼすのですから、腸内環境は免疫にとっても、とても大事なところだと言えます。

先ほどサプリメントの話を出しましたが、私自身はサプリメントは最低限に抑えて、食品からとる栄養を基本にしています。食品にはまだ分かっていない未知の成分もありますし、例えば食物繊維を目当てに選んだ食品にも、必ずほかの栄養素が含まれています。そういった食品ならではの相乗効果も得られるという点で、いちばんのベースは食事であると考えています」

次回は工藤先生が、免疫にとって食事と並んで大切だと考える「免疫と睡眠」について伺っていきます。

取材・文/森下真理

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