「変えたい！」と受けた施術で顔が……

フェイスクリエイターとして世界を舞台に活躍するKokoさんですが、「顔」の専門家になるきっかけは20代のころの衝撃的な出来事でした。それは「美容整形失敗」。

「母が亡くなったことに大きなショックを受け、とにかくすべてを変えたくなりました。環境を変えたい、仕事も変えたい、そして『顔も変えたい！』って思ったんですね。それで、あまり調べずに、鼻とあごにプロテーゼ（シリコンでできた医療用人工軟骨）を入れました。でも、かえって顔の左右非対称が目立つようになってしまい、やっぱり、ナチュラルな手法で変えるのが一番いいと実感しました。お金もかからず、リスクも少ないですから。それから、『ナチュラルに顔を変えるには骨と筋肉だ！』と思って、顔ヨガを学び始めました」（Kokoさん）

YouTubeを顔ヨガに特化。そして、アメリカへ！

美容関連の情報を発信するためにすでに開設していたYouTubeチャンネルでは、顔ヨガを取り上げると再生回数が伸び、人々の関心の高さを感じたといいます。そして、留学や仕事の駐在などでの海外生活を経て、2017年に本格的にアメリカに拠点を移します。

「ロスに移住したんですが、メディアのプレスの人と接触する機会があり、さまざまなメディアが顔ヨガを取り上げてくれたんです。日本には顔ヨガを知っている人はたくさんいますが、アメリカではそれほど多くなく、興味を持ってもらえたんですね。皮膚科や耳鼻科、歯科の先生から、SNSでのコラボの話を持ちかけられることも多くなり、先生方から専門的なこともたくさん学ばせてもらいました」

Kokoさんの顔ヨガ＝ミューイングとして注目されるように

知識を得て、ますます「顔ヨガ」を追求していったKokoさん。顔ヨガを紹介していくなかで、自然と『舌』の動きや正しい位置の解説をすることが多くなっていきます。すると、YouTubeのコメント欄で、ある言葉をよく見かけるようになったといいます。

「『ミューイング』という言葉です。舌を本来ある位置に戻すことですが、私が発信していたことがミューイングのひとつだと、とらえられたようです。ミューイングは、欧米では顔ヨガより知られた言葉で、私ほど『舌！　舌！！』と熱弁を振るっている人はいなかったですからね。いまでも、医師以外でミューイングの情報を発信している女性は世界的にも珍しく、私は『ミューイングインフルエンサー』と呼ばれています」

顔ヨガのメソッドとともに、どんどんと顔と名前が知られていったKokoさん。ついには、世界的セレブであるキム・カーダシアンとの共演を果たし、Kokoさんの顔ヨガが「「Legit！（本物だわ！）」と絶賛されることに。これをきっかけに、Kokoさんのアメリカでの人気は爆発、「Koko Face YOGA」のイベントは大盛況となりました。なぜ「舌」なのか、舌が変わると何が変わるのかなど、次回はその「本物」の顔ヨガメソッドについて、詳しくお伺いします。

Kokoさんの顔ヨガをもっと知りたい人は『LAハリウッド式美顔ヨガ』（Gakken）をチェック

監修／Koko

フェイスクリエイター。顔ヨガインストラクター。アメリカ・LA在住。日本での会社員生活を経て、2017年よりアメリカに拠点を移す。皮膚科医、歯科医に学び、「Koko Face Yoga」を設立。2011年から始めていたYouTubeでも本格的にレッスン動画を配信。LAで話題になり、人気メディアに数々登場。今年5月に初の著書『LAハリウッド式美顔ヨガ』（Gakken）を発売。現在、SNS総フォロワー数は100万超。

取材・文／馬渕綾子