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血糖値は“見た目年齢”にも関係する!? おいしく食べて始める「大人の血糖ケア」
今、ヘルスケアや美容に関心の高い大人の間で注目を集めているのが、FYTTEの『ヘルスケアトレンド2026』のキーワードでもある「大人の血糖ケア」。かつては「ダイエット」や「糖尿病予防」という文脈で語られることが多かった血糖値ですが、最新の研究では、肌のハリやシワといった「見た目の若々しさ」に直結することが明らかになっています。おいしく食べながら、老けにくい体を作るにはどうすればいいのか。今回は、内科・糖尿病専門医・医学博士の市原 由美江先生に、血糖値の基本知識とエイジングの深い関係について伺いました。
Contents 目次
知っておきたい、血糖値の基本知識。「血糖値が悪い」どんな状態?

FYTTE:最近、スマートウォッチやリブレなどのデバイスを使って、自分の血糖値をリアルタイムで管理する人が増えています。FYTTEでも「大人の血糖ケア」をトレンドとして発信していますが、まずは血糖値の基本知識について教えていただきました。
「血糖値」とは、体の何の数字を示しているものなのでしょうか。
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市原先生:血糖値とは、簡単に言うと血液中のブドウ糖(グルコース)の濃度のことです。ブドウ糖は、脳や体を動かすために欠かせないエネルギー源ですので、高くても低すぎてもよくありません。
FYTTE:「血糖値の状態が悪い」という言葉を耳にしますが、具体的にはどのような状態を指すのでしょうか。やはり数値が高いことが問題なのでしょうか。
市原先生:一般的に「血糖値が悪い」と言うときは、数値が高い状態を指すことが多いですね。通常の正常値は、食前(空腹時)で100mg/dL未満、食中・食後に140mg/dL未満に収まるのが理想です。この範囲を大きく超えてしまうと、血糖値が高いと判断されます。
空腹時や食後の数値が基準内であっても、食後に血糖値が急激に上がり、その後急降下するような状態を「血糖値スパイク」と呼びます。こうした乱高下も「状態が悪い」ことに含まれます。
FYTTE:反対に「下がりすぎ」についてはどうでしょうか。
市原先生:低血糖もじつは深刻です。お腹が空いてくると手が震えるという方がいらっしゃいますが、低血糖は不整脈の原因になったり、将来的な認知症のリスクを高めたりすることがわかっています。また、「反応性低血糖」という病態もあります。これは、食後にインスリンが出すぎてしまい、夕方ごろに血糖値が下がりすぎて手が震えたり気持ち悪くなったりする状態です。糖尿病の初期段階で見られることもあるので、注意が必要ですね。
血糖値と「美容・エイジング」の関係

FYTTE:血糖値の高い状態が続くと、体にどのような影響が現れるのでしょうか。「美容面」や「エイジング」との関連性について教えてください。
市原先生:ここがまさに「大人の血糖ケア」の核心部分です。血糖値が高い、つまり血液中によぶんな糖があふれている状態が続くと、その糖が体内のたんぱく質(コラーゲンやエラスチン)と結合してしまいます。これを「糖化」と呼びます。
「糖化」はよく「体の焦げ」なんて表現されますが、糖化によって作られる物質をAGEs(最終糖化産物)と言い、たるみやシワの直接的な原因になります。
FYTTE:つまり、血糖値が高いまま放置することは、自ら「老け」を加速させているようなものなんですね。
市原先生:高い血糖値は見た目の若々しさ、つまりアンチエイジングに大きく影響します。だからこそ、健康のためだけではなく、美しさを維持するためにも血糖値を安定させることが非常に重要なんです。
血糖値の乱れが招く「病気のリスク」

FYTTE:病気との関連についても教えてください。血糖値の状態が悪いことで発症リスクが高まる病気といえば、やはり代表的なのは糖尿病でしょうか。
市原先生:血糖値が高いことで起こる病気といえば、基本的には糖尿病一択と言ってもいいでしょう。糖尿病は万病の元とも言われ、さまざまな合併症を引き起こします。
FYTTE:低血糖に関連する病気もありますか?
市原先生:低血糖に関しては、「反応性低血糖」のほかに、インスリンを出し続けてしまう「インスリンノーマ」という特殊な腫瘍や、脳の下垂体の機能低下によって起こる場合もあります。これらは頻度としては低いですが、血糖値が低い状態もまた、体に重大なサインを送っている可能性があります。
現代人はストレスや食生活の乱れで、自覚がないまま血糖値が乱れている方が多いです。自分の体の数値を知り、ケアを始めることが、10年後の健康と美しさを作ります。
高すぎても低すぎてもよくない。そして、高い状態は「見た目の老け」にも直結する。血糖値は単なるエネルギーの指標ではなく、私たちの肌や血管の若さを左右する「エイジング・バロメーター」ですね。血糖値をコントロールすることの重要性がよくわかりました。
次回は、具体的にどのような食生活が血糖値を乱し、どのようなタイプが不調を招きやすいのか。やせ型の人でも安心できない理由や、更年期と血糖値の関係について深掘りしていきます。
取材・文/FYTTE編集部



