夜中、ふくらはぎが突然キュッとつって目が覚める…。睡眠中のこむら返りは、40代女性にとくに多いお悩みのひとつだといわれています。本記事では東洋医学におけるこむら返りとは何か、今夜からできる予防ケア、体質に応じた漢方薬の考え方を薬剤師の山形ゆかりさんに伺いました。※本記事はあんしん漢方の監修記事になります。
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こむら返り、じつは予防できる余地があるんです

医学的にこむら返りは、ふくらはぎなどの筋肉が意思とは関係なく急激に収縮し、強い痛みが起こる状態のこと。
一方、東洋医学では、こむら返りを単なる筋肉のけいれんとしてとらえるのではなく、筋肉を養う「血(けつ)」や、体にうるおいを与える「津液(しんえき)」の不足、さらに血や津液の巡りの滞りと結びつけて考えます。
東洋医学には「通じなければ痛む」「養われなければ痛む」という考え方があり、巡りが悪くて痛む状態を「不通則痛(ふつうそくつう)」、栄養やうるおいが足りずに痛む状態を「不栄則痛(ふえいそくつう)」と呼びます。
こむら返りには、こうした巡りの悪さと、筋肉を養うものの不足の両方が関係すると考えられているのです。
そのため、こむら返りをくり返すときは、その場の痛みを和らげるだけでなく、冷えや疲労、睡眠、食生活などにも目を向け、「なぜ筋肉がつりやすくなっているのか」を見直すことが大切です。
なぜ寝ている間につりやすいの?

夜間や睡眠中は、日中に比べて体温や血圧が下がり、血流もゆるやかになるため、筋肉がこわばりやすい時間帯とされています。そこに、日中に蓄積した筋肉疲労や冷え、水分不足などが重なると、ふくらはぎの筋肉が過敏に収縮し、夜間のこむら返りにつながることがあるのです。
とくに40代女性は仕事や家事などに追われ、水分補給が後回しになりがちなことも。そのため、のどの渇きを感じていなくても、知らないうちに水分が不足し「隠れ脱水」になっていることがあります。
また、更年期前後は女性ホルモンの変動によって、自律神経がゆらぎやすく、血行不良や筋肉の緊張を感じやすい時期でもあります。冷房や冷たい飲みもののとり過ぎによって、こむら返りが起きやすいともいわれているので意識してみましょう。
巡りをよくして対策を。今夜からできる東洋医学ケア
キーワードは「温める・巡らせる・補う」の3つ。
筋肉がリラックスできる状態を作るのがおすすめです。
足もとを徹底的に「冷やさない」
冷房の風向きを調整し、直接足先とふくらはぎに当たらないように工夫しましょう。また、締め付けのないレッグウォーマーやソックスなどを活用するのもおすすめですよ。
就寝前に「巡りをよくする」
寝る前に足首をぐるぐると回したり、ふくらはぎをやさしくもみほぐしたりと軽めのストレッチを行いましょう。日中に縮こまった筋肉の緊張が和らぎ、血液循環がスムーズになる効果が期待できます。
「血とうるおい」をしっかり補う
東洋医学では水分をとるだけでなく、胃腸の働きを整え、体に必要な「血」や「津液」を体に行き渡らせることが大切と考えます。 冷たい飲みものに偏らず、温かいスープやお粥で胃腸をいたわりましょう。さらに、湯船で体を温め、十分な睡眠をとることも、血とうるおいを養い、筋肉をしなやかに保つ助けになります。
自分の体質に合うのは? こむら返りに用いられる漢方薬
こむら返りの応急処置として最も有名なのが「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」。
急な筋肉のけいれんや痛みを和らげる代表的な処方です。ただし、くり返すこむら返りでは、体質や持病、服用中の薬に応じて処方を考える必要があります。漢方の基本は、症状だけでなく体質の背景に合わせて選ぶこと。くり返し悩む場合は、以下のようなタイプ別の考え方も参考にしてみてください。
・栄養やうるおいの不足を示す「血虚」が背景にある
→四物湯(しもつとう)系
・冷え・足腰のだるさ・加齢による変化を感じる
→牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
・強い冷えと疲れがあり、全身が虚弱
→真武湯(しんぶとう)
・肩こりや血行不良があり、痛みが広がりやすい
→疎経活血湯(そけいかっけつとう)
自己判断せず、必ず薬剤師や医師などの専門家に相談して自分の体に合った処方を選んでもらいましょう。どれを選べばいいか迷うときは、オンラインで専門家に相談できる「あんしん漢方」もおすすめ。
自宅から悩みや生活習慣を伝えられるため、忙しくて相談に行く時間をとりにくい人も、自分に合ったケアを検討しやすくなります。
こむら返り漢方ケアは、今日から始められる
睡眠中のこむら返りは、「巡り」と「うるおい」に関する体からのサインかもしれません。小さな積み重ねが根本ケアにつながります。頻繁にくり返す場合は、自己判断せず医師や薬剤師に相談しましょう。
<この記事の監修者>

山形 ゆかり(やまがたゆかり) あんしん漢方薬剤師
薬剤師・薬膳アドバイザー・フェムケアサポーター。
糖尿病病棟での経験から予防医学と食事の重要性を痛感し独立。エビデンスを軸に薬膳・発酵・フェムケアの視点でレシピ監修や執筆、講師活動を通じ「食から整える健康」を提唱。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=21133zd8fytt0089&utm_source=fytte&utm_medium=referral&utm_campaign=260819



